BackNo.2<December2000〜December2002>
なんせ光さえ有ればスゴイ働きをする「優れもの」みんな必死に研究だ!

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30/Dec/02

セミナー

<流動機構第20回セミナー(化学専攻共催)>
講師:藤田恵津子 博士
Chemist, Chemistry Department, Brookhaven National Laboratory, USA
演題:Identification of Intermediate Rhenium(I) Species in CO2 Reduction with fac-Re(diimine)(CO)3X: Excited-state Properties of [Re(dmb)(CO)3]2 and Reactivity of the Homolysis Species
日時:1月6日(月) 午後3時半〜5時
場所:東京工業大学 大岡山キャンパス 本館 3F 理学部第2会議室
概容:藤田博士は、金属錯体の触媒反応における不安定活性種の同定を中心に、アメリカ で長年活発に研究を続けられている研究者です。今回、阪大の客員教授として帰国された機会に、講演していただくことになりました。ご講演では、地球温暖化対策として注目されている、金属錯体を光触媒として用いた二酸化炭素光還元反応の機構に関する最新の成果を話していただきます。教職員の方はもちろん学生諸君の積極的な参加を歓迎します。
問い合わせ:東京工業大学 大学院理工学研究科 化学専攻 石谷 治
Tel: 03-5734-2240 e-mail: ishitani@chem.titech.ac.jp
*東京工業大学 理学部 理学研究流動機構

23/Dec/02

研究交流会

<第36回先端材料研究交流会>
日時:平成15年1月31日(金)10:30より
場所:長崎大学地域共同研究センター 2階研修室
話題提供: 1)佐賀大学理工学部 教授 渡 孝則
         「色素増感型太陽電池用TiO2膜の製造」
        2)(有)吉川綜合開発 チタン事業部 部長 藤井隆治 氏
         「ペルオキソチタン系コーティング材の光触媒ビジネスへの用途開発」
        3)日本タングステン梶@○岡村研二、中原賢治、坂口茂也 氏
         「環境に優しい鉛代替材料の開発 −樹脂タングステンシートの開発とその応用製品−」
        4)岩尾磁器工業(株)開発本部開発部 技術開発部 千々岩清彦 氏
         「VOC(揮発性有機化合物)ガスの熱分解用β−スポジュメン系ハニカム状蓄熱体の開発」
※皆様方からの話題提供が少ない場合には、長崎県窯業技術センター、佐賀県窯業技術センターならびに極限材料学研究室における環境問題に対する取り組みについても話題提供を予定しております。
問い合わせ:長崎市文教町1-14 長崎大学工学部材料工学科  極限材料学研究室内  内 山 休 男
Tel. 095-847-1111 (内線 2772 or 2758) Fax. 095-847-9773 Tel. 095-848-9641(直通) uchiyama@net.nagasaki-u.ac.jp
*長崎大学工学部材料工学科 

16/Dec/02

研究紹介

<ナノレベルデザインに基づく環境負荷低減を目指した触媒化学システムの構築>
金属酸化物−金属酸化物界面の物性、触媒作用を物理化学的にナノレベルで解明すること、ならびに、それを触媒化学システムの設計にフィードバックして高効率な反応系を開発することを基本方針としています。光触媒・環境触媒が第2のキイワードです。研究テーマは大きく分けて、「光触媒反応系のデザイン」および「金属酸化物のナノレベルでの物性研究」の2点です。金属酸化物光触媒の基礎的性質の研究は着実に進んでおり、当研究室ではテスト反応ばかりではなく実用的に有用な反応系を駆使して、励起・電荷分離・吸着分子との反応のメカニズムを探っています。中でも、当研究室で開発された担持型の光触媒は電荷分離寿命が5ミリ秒の長さがあり、次世代の光触媒材料として期待がかかっています。現在の研究テーマは、(1)アルカンの高選択的液相酸化、(2)低温アンモニア脱硝(deNOx)、(3)溶媒を用いない固体酸化反応、(4)二酸化炭素の還元(人工光合成)などが主体となっています。これらの研究を通して太陽光利用のための可視光応答触媒の基礎原理の解明と開発を行っており、それに伴い、環境触媒系の構築、グリーンケミストリー的視野に立って付加価値のあるファインケミカルズ合成反応系の構築を目指しています。さらに、金属酸化物の基礎物性研究の一環として、(5)アルミナ上の酸素アニオンケージに捕捉されたカチオン種の挙動の観察や(6)固体超強酸の発現機構の解明などを行っています。これらは触媒反応を通して固体表面上の金属/金属酸化物の挙動をナノレベルで調べようという研究です。
*京都大学大学院工学研究科分子工学専攻 分子触媒工学講座 船引研究室 

09/Dec/02

再酸化触媒サイクル

<選択接触還元法アンンモニア還元NOx除去反応する光触媒の再酸化反応機構について>
窒素酸化物(NOx)は酸性雨や光化学スモッグの原因物質であり,その排出が厳しく規制されています.NOxの排出源は移動発生源及び固定発生源の二つに分けることができ,前者はガソリン車やディーゼル車のような自動車,後者は発電所や工場や船舶などで使用される工業用ボイラーなどが例として挙げられます.移動発生源から出るNOxはPd,Rh,Ptからなる三元触媒によって除去されています(ガソリン車の場合)一方,NOxの発生源の大部分を占める固定発生源ではアンモニアを還元剤とした選択接触還元法(Selective Catalytic Reduction : SCR)が採用されています.この方法は1970年代に日立製作所,ハブコック日立,三菱油化の三社によって発明されたものであり,条件の最適化により脱硝率90%以上を達成することができるのが特徴です.現在の固定発生源から排出されるNOxはほぼすべてこの方法によって除去されています.しかし,触媒として用いられているV2O5/TiO2は高濃度のハロゲン化物や硫化物によって被毒されるため,ゴミ焼却炉等から出る高濃度のハロゲン化物や硫化物を含むガスには対応できません.現在では先にハロゲン化物や硫化物を除去して,その後に脱硝(de-NOx)をおこなっていますが,触媒の駆動温度(約400-500度)までガスや触媒を再加熱する必要があるため,非常にエネルギーの無駄の多い除去法です.そこで我々は常温常圧の温和な条件下で反応が進行する光触媒に着目しました.様々な触媒試験の結果,二酸化チタン(TiO2)が高活性であることを見出し,すでに報告しています.流通系反応装置における触媒試験の結果では80%のNOx除去率を達成し,条件の最適化によっては100%の除去率も可能であります.現在,反応機構としてTiO2のルイス酸点にアンモニアが吸着し,光照射によって生成されるアミドラジカルにNOが攻撃,ニトロソアミド種(NH2NO)を経由し,N2とH2Oを生成した後,Ti3+種が酸素によってTi4+に再酸化される触媒サイクルを提案しています.
*京都大学大学院工学研究科分子工学専攻

25/Nov/02

装具防汚

<装飾ハンド汚れの光触媒反応による除去> 
塩化ビニル樹脂(以下PVCと略す)製装飾ハンドは安価で丈夫であるが,汚れ・変色などの問題があり,外観を重視する利用者にとって装飾ハンドの汚れは大きな問題である.過去の研究ではフッ素樹脂コーティングを用いた汚れ付着の防止が試みられたが,付着した汚れは溶剤を用いなければ除去できず,汚れをふき取るさいにコーティングも同時に剥がれ落ちるという問題点があった.そこでわれわれは付着した汚れを分解するという酸化チタンによる光触媒作用に着目した.本研究では,装飾ハンドの材料であるPVC上において酸化チタンによる分解作用の有効性について実験を行った.さらに,他の義肢・装具材料でも同様の実験を行った.
*日本聴能言語福祉学院

04/Nov/02

研究テーマ

<酸化チタン光触媒粒子および薄膜の活性向上>
〇気相および液相用高活性酸化チタン光触媒担持粒子および薄膜の調製と光触媒反応器モデルの構築(左下図)
〇液−固および気−液−固三相流動層を用いた酸化チタン光触媒粒子による揮発性および不揮発性有機物の分解
*富山大學工学部 物質生命システム工学科 

28/Oct/02

講演会

<産学公技術交流フェア〜 ニーズ・シーズマッチングとコーディネーション 〜>
日時:平成14年11月15日(金)  10:00〜
場所:山口大学工学部D講義棟
環境分科会(会場:D講義棟21教室)
「高強度光触媒繊維の開発と用途展開」
    宇部興産株式会社 宇部研究所 機能材第一研究室部長 石川敏弘 氏
*山口大学地域共同研究開発センター 

28/Oct/02

インキュベータ

<インキュベータを開設 大阪市立大>
大阪市立大学は、同大学教員の研究成果などを活用してベンチャー企業の育成、新製品開発などに取り組む企業、個人の専用オフィスとして、大阪市住吉区の杉本キャンパスに二十四時間利用できるインキュベータを開設する。入居するのは大阪府内など関西一円をはじめ、札幌市、川崎市の企業、個人。分野別では▽ソフト系IT(情報技術)=二件▽環境関連=五件▽技術開発=三件▽ものづくり関連=二件。ナノスケールの表面処理技術を使ったDNAチップを開発する東大阪市のものづくり企業、高機能光触媒材料の製品化を目指す同大学の元教員、環境に優しい材料で高耐久性コンクリート開発の事業化を目指す同大学の学生らが入居する。
*大阪市立大学/大阪日日新聞 

21/Oct/02

研究紹介

<燃料電池用電極触媒及び半導体光触媒の高性能化>
1980年にSrCeO3系焼結体が高温でかなり高いプロトン導電性を示すことを見出し、燃料電池(SOFC)や水素製造用水蒸気電解セルの固体電解質に応用できることを実証した。これらの酸化物中のプロトン導電機構を解明するとともに、高温で作動可能な水蒸気・水素センサ、混合ガスからの純水素抽出セルなどを開発した。さらに、BaCeO3系焼結体がより高いプロトン導電性を有することも見出した。1989年からは、光スイッチや高性能光触媒などに応用できる新規な光機能性材料である量子化半導体超微粒子に関する研究を開始し、従来合成が困難であったIII−V族超微粒子GaAs,InAsを湿式法によって初めて合成することに成功した。そして、粒径4 nmの量子化したGaAs, InAs超微粒子が高い光学非線形性を示す事を明らかにした。以上の研究成果を踏まえて、エネルギーおよび情報媒体としての電気<->化学<-> 光を相互に高効率に変換できる機能性材料の設計・開発を進行させている。特に、電極や触媒の表面構造を分子・原子レベルで制御することによって高性能化することに力を注いでいる。最近では、低温作動高性能SOFC用の新しい電極触媒構造、超微粒子技術を応用した電気自動車燃料電池用内部加湿型高分子電解質膜、水中有害物を高効率に完全分解できる新しい光触媒膜の開発に成功し、これらの研究をさらに発展させていきたい。
*山梨大学 クリーンエネルギー研究センター 燃料電池研究チーム 教授 内田 裕之 (工学研究科 自然機能開発専攻) 

14/Oct/02

研究紹介

<光触媒と紫外線を用いた超清浄空間の実現>
半導体をはじめとする先端産業においては、製品の高品質化、微細化が急激に進んでおり、それに伴い、それら製造工程に極めて高いレベルの清浄空間が求められている。従来、クリーンルームにおいては、超微粒子の除去が主な課題であったが、最近では、ppb濃度レベルの気体状汚染物質の除去が必要となってきている。坂本教授の研究グループでは、光触媒と紫外線を利用し、微粒子の除去とガス状汚染物質を同時に除去する装置を開発した。微粒子の除去については、紫外線を金属膜に当て、そこから放出する光電子が微粒子を帯電(マイナスの電荷を帯びる)させ、陽極(プラス)でそれを捕集することによって実現している。一方、ガス状汚染物質の除去は、紫外線と光触媒の組み合わせによって、化学反応を促進させ、ガスを炭酸ガスなどの無害な物質へ変換させることによって行われる。この装置の特筆すべき点は、装置内の微粒子やガスを、紫外線ランプで局所的に加熱した時に生じる熱対流によって流動させている点である。ファン等全く必要無く非常に経済的である。また、限られた空間内を循環させることによって、除去効率を高めているのも特徴である。さらに、紫外線の殺菌効果を利用して、細菌の除去も可能であり、食品の保存ケースへの応用も考えられている。なお本装置は、シリコンウエハの保存装置として応用され既に商品化されている。
*埼玉大学 地域共同研究センター長 坂本和彦教授 

07/Oct/02

講演会

<固体表面局所場の光化学過程>
 --吸着種の光化学反応と光触媒反応--
講師:有機センター客員教授の安保先生(大阪府大)
日時:10月8日(火) 13:30ー
場所:九州大学理学部化学教室第一講義室(福岡市東区箱崎6-10-1TEL (092)642-2713)
*九州大学有機化学基礎研究センター 

30/Sep/02

水素発生
新光触媒開発

<太陽光と硫化水素新触媒使い水素を発生・発生効率は従来の手法に比べて20倍以上>
硫化水素の水溶液に太陽光を当てることで効率的に水素を発生させる手法を、東北大の田路(とうじ)和幸教授(素材機能工学)が開発した。水素は燃料電池で電気に変換できるため「クリーンエネルギー」として注目されており、太陽エネルギーの変換技術として期待される。水素は主に水を電気分解して作られ、太陽光で分解する方法も精力的に研究されているが、現状では効率的に水素を取り出すのは難しい。田路教授は、水ではなく、硫黄と水素の化合物である硫化水素を使えば、水を分解する際の約半分のエネルギーで済むことに着目。硫化水素の水溶液に、超微粒子の硫化カドミウムが卵殻状に配列している新しい触媒を加え、太陽光を当てることにより、沸騰する時のように泡を立てて水素を発生させることに成功した。水溶液の水面の面積1平方メートル当たり、毎時約7リットルの水素を取り出せ、発生効率は従来の手法に比べて20倍以上と、飛躍的に向上。計算上、200平方メートルの水面があれば、電気への変換によって、一般家庭1軒分の電力量を賄えるという。田路教授は「石油より安価なエネルギー源にできれば」と話している。研究成果は、10月16日から東京・国立科学博物館で開かれる特別企画「環境問題に挑戦する! 科学技術は地球を救えるか?」で紹介、実演も行われる。
*東北大学/読売新聞 

30/Sep/02

研究テーマ

<分子レベルでの新規触媒反応の開発・不活性炭化水素の酸素化反応の開発>
触媒はあらゆる化学工業プロセスの基本となるものである。本分野では触媒の開発には分子レベルで触媒の機能解明 をはかることが必要であるとの観点に立ち,触媒反応の活性種,反応中間体の構造を静的及び動的(作用状態下)で明らかにすると共に,その成果を基に新規触媒反応の開発を 行っている。具体的には金属あるいは金属酸化物触媒及び酵素モデル触媒としての非ヘム鉄錯体触媒について種々のスペクトルを測定すると共に,固体触媒上での光触媒反応や 炭酸ガスの還元,酸素化酵素モデル触媒を用いる不活性炭化水素の酸素化反応の開発を行っている。
*京都大学工学研究科 分子工学専攻 物性物理化学講座  分子触媒工学分野 

23/Sep/02

研究テーマ

<スピノーダル分解を利用したナノスケールの構造制御と新機能材料開発>
スピノーダル分解とは、高温で固溶していた(擬)2成分系の化合物に低温でナノスケールのサイン波的組成ゆらぎが生じ、2相がミクロに相分離する過程のことです。これは無秩序から新しい秩序が生じる一つの過程であり、面白い化学と物理を含んでいます。最近、われわれのグループではルチル型酸化物を系統的に調べ、特にVO2-TiO2系において異方的なスピノーダル分解を確認しました。VO2は室温付近でドラマティックな金属-絶縁体転移を示す強相関金属であり、一方、TiO2は光触媒として有名な物質です。これらをスピノーダル分解を利用してナノスケールに積層することにより、新たな物性、機能の発現を期待して研究を展開しています。この他にもルチル型酸化物には様々な面白い物性を示す物が知られており、それらの組み合わせは大きな可能性を秘めていると考えています。
*東京大学物性研究所 理学研究科 広井研究室 

09/Sep/02

研究テーマ

<ヘテロ界面の量子設計に基づく極限環境耐久性無機材料の研究開発>
ナノテクノロジーの産業展開の鍵となる異種物質ヘテロ界面に関して、計算化学、理論化学などを活用した量子レベル設計手法を開発します。特に、超高分散、超高圧、超高温、極低濃度、超高エネルギーなど極限環境下でもナノレベルでの複合構造を維持し、高い機能を発現するためのヘテロ界面の条件を原子・電子レベルで解析することで、最終的にはセラミックス担持超高分散貴金属触媒、極低濃度の環境汚染物質を捕集分解できる光触媒、超苛酷環境でも高い性能を発揮する潤滑剤、励起原子・イオンによるスパッタ条件でも高い安定性と長寿命を維持するプラズマディスプレイ用保護膜の設計原理を開発する。
*東北大学未来科学技術共同研究センター 宮本 明 教授

26/Aug/02

研究テーマ

<ゼオライトのナノ空間を反応場とする光触媒系の構築とNOxの常温無害化>
ゼオライトにイオン交換法で固定化担持した銅(T)イオン触媒はZSM−5ゼオライト細孔内では孤立状態のCu+種として存在しますが、Y−ゼオライトでは、孤立状態のCu+種に加えてCu+−Cu+のCu+ダイマー種としても存在することを明らかにしました。これら銅(T)イオン触媒は、光触媒として高い活性を示し、光照射下、常温でNOを直接に窒素と酸素に分解できることを見いだしました。また、ゼオライトにイオン交換法で固定化担持した銀(T)イオン触媒が、銅(T)イオンよりもさらに高効率でNOを常温下で直接分解できる光触媒活性を有し、この銀(T)イオン触媒は酸素存在下でも、常温でNOを直接に窒素に分解できる優れた活性を有していることを見いだしました。ゼオライト細孔内に構築した酸化チタン触媒やゾルゲル法で調製したTi/Si複合酸化物触媒は、高分散な四配位構造を持つ酸化チタン種として存在し、高分散な酸化チタン種は光吸収により(Ti3+-O−)の電荷移動型の励起状態を生じることを明らかにしました。この励起状態が特異で高い光触媒活性を有し、常温でのNOxの直接分解や二酸化炭素の水による還元固定化反応や水に溶解した微量の有機物の分解除去反応などにも高い光触媒活性を有することを見いだし、酸化チタンの局所構造と光触媒活性の関連性に付いて研究を行いました。また、高分散固定化触媒系の特徴を生かし、これらの光触媒反応の反応中間体の検出に成功し、分子レベルでの光触媒反応機構の解明に重要な成果を得ることができました。さらに、光触媒反応のダイナミックスの解明という点に関しては、In Situでの光触媒系のレーザー励起ホトルミネッセンス寿命測定により、マイクロ〜ナノ秒の範囲で光触媒反応を高速追跡でき、光触媒反応のダイナミックスに関して貴重な知見を得ることができました。これらの成果は、ゼオライトなどのミクロ空間場を光触媒の反応場として有効に利用できることならびにゾル-ゲル法調製光触媒が分離回収に適した形態を有しながらも高い光触媒活性を発揮することを示すのみでなく、環境調和型の光触媒系の設計に向かっての貴重な指針となるものであります。今後の研究の大いなる発展が期待できます。
*大阪府立大学工学部応用化学科・講師 山下 弘巳

19/Aug/02

研究テーマ

<光触媒機能を付与した薄膜の創製>
材料の表面を制御することにより、いろいろな機能を持たせることができます。例えば、材料表面に光触媒機能を付与すると、太陽光の中に含まれる紫外線を受けて、あたかも植物が光合成をするように、有機物を分解し大気汚染や水の浄化が可能となり、環境問題解決への可能性を秘めています。本研究では、表面に各種機能を持たせた材料の創製を目指しています。
*上智大学 理工学部 機械工学科 材料科学講座 助教授 高井 健一 

12/Aug/02

研究テーマ

<光触媒中の励起電子−正孔の再結合の評価と制御>
光触媒は今、注目を集めている新しい反応系で、環境汚染物質の固定・除去への応用がすすめられています。たとえば、空気清浄機や抗菌性の建材がすでに実用化されています。光触媒は、酸化チタンなどの半導体が光を吸収したときに生じる励起状態の電子と正孔が起こす化学反応ですが、実際には吸収された光子の数だけ反応が起こるわけではなく、大部分の電子−正孔は再結合して消滅してしまいます。このような再結合は非常に速く、だいたいピコ秒(10-12秒・光が0.3 mm進む時間)以内に起こるといわれていますが、あまりに速いためこれまでの装置では直接観察することができませんでした。最新鋭の装置であるフェムト秒レーザー分光装置は、これを可能にするもので、これを使って酸化チタンの中での電子−正孔の再結合がどのように起こっているのか、また、酸化チタンの種類によってその速さがどのようにちがうのかを観察することに世界ではじめて成功しました。この技術は、より効率の高い光触媒を開発するために欠かせないものです。さらに、再結合中心としてはたらく結晶欠陥量の測定法の開発を行い、光触媒活性との相関を解明する研究を行っています。
*北海道大学 触媒化学研究センター 触媒機能設計部門 大谷研究室 

12/Aug/02

研究テーマ

<光触媒リソグラフィー法>
酸化チタン光触媒は、光励起により生じる還元力と酸化力により活性酸素種を生成します。そしてこの活性酸素種は、ほとんどの有機物や一部の無機物と反応し、これらを分解します。最近の私たちの研究により、この活性酸素種が、空気中に拡散し、光触媒と接触していない物質をも酸化・分解することがわかりました(J. Phys. Chem. B, 1999; 2001)。この「非接触酸化反応」は、様々な固体表面の加工に応用することができます。しかも、酸化チタンが近くにある部分だけ、あるいはその酸化チタンに光が当たっている部分だけ反応が進むため、「パターニング」を行うことができます。
対象となる固体の例:ポリマーなど有機物(芳香族系、脂肪族系)(酸化、分解)、金属(銅、銀など)(酸化)、シリコン(シリカへの酸化)、ダイヤモンド(酸化)
応用の可能性:表面の親水化(親水性官能基の導入)、導入した官能基の化学修飾、表面に結合・付着した有機分子の除去、表面のエッチング→バイオチップ、ケミカルチップ、表示素子など
*東京大学生産技術研究所 情報システム部門 立間研究室

05/Aug/02

研究テーマ

<科学的表面改質をもちいた粒子及び多孔体の機能化・光触媒系>
カップリング剤を用いて無機材料表面に表面改質を行うことで、光触媒化を行う。ある条件でこの反応を行うことで機能元素が僅か数%(表面積に対して)ほど覆うだけで十分に有機物を分解できる能力を付与するこができる。また、材料の形状は問わないのでフィルターなどの光触媒化が簡便に行える。つまり製品が完成している状態においても光触媒化は可能なのである。たとえばこのフィルターは工業排ガス、工業廃液の浄化など工業プロセスへの応用が考えられる。また、家庭用としても使うことができる。
*東京都立大学 大学院 工学研究科 応用化学 

29/July/02

研究テーマ

<スパッタ装置の薄膜作製条件の違いによる、光触媒効果の差>
三磁極型DCマグネトロンスパッタ装置は、適切な複合ターゲットを準備することにより固溶体薄膜の形成が可能となります。そこで、チタンと遷移金属からなる複合ターゲットを準備し、酸素雰囲気中でスパッタを行い遷移金属固溶酸化チタン薄膜を形成して可視光領域の光に応答する光触媒材料の開発を目指しています。以前にセンサー用に二酸化チタン(ルチル)のスパッタ薄膜の研究をしていました。その経験を踏まえてスパッタ法による光触媒薄膜の研究をしました。それまではこの方法での研究はほとんどありませんでした。実験の結果、この方法によれば、100-200℃程度の低温でアナターゼ膜を作れることを見出しました。さらに、ポリイミドというプラスチック基板の上に光触媒効果のあるアナターゼ薄膜を作ることにもセイコウしました。理論的な面では、光触媒効果は熱触媒とことなり、ただ表面があればよいだけでなく、光を吸収し、電子と正孔を分離する空乏層が必要でその厚さがおよそ0.2μm程度であることを明らかにしました。
*信州大学工学部電気電子工学科 深海研究室

08/July/02

研究テーマ

<教育研究テーマ:原子・分子レベルから環境をみる,探る>
分子シミュレーションによって、太陽エネルギーを化学エネルギー変える光触媒等の新素材開発や環境ホルモン等の特性・作用メカニズムの解明を試みています。
*八戸工業大学 環境建設工学科 田中 昇 教授 

01/July/02

共同研究テーマ

<噴霧熱分解法によるTiO2系光触媒の合成と評価>
東京工業大学原子炉工学研究所矢野豊彦助教授との共同研究で,噴霧熱分解法によるセラミックスの合成や透過型電子顕微鏡によるセラミックス微構造の観察などを行なっている.昨年度からは東京医科歯科大学生体材料工学研究所山下仁大教授との共同研究を進めている.
1)東京工業大学(大岡山) 矢野教授 噴霧熱分解法によるTiO2系光触媒の合成と評価
                  噴霧熱分解法による水酸アパタイト粉体の合成と評価 
2)東京医科歯科大学(お茶の水) 山下教授 医用生体材料の合成と評価
*千葉工業大学 工業化学科 

24/June/02

研究紹介

<固体触媒の三次元制御によるナノファクトリーの創製>
ナノサイズで制御された固体触媒や、半導体・金属ナノ微粒子の三次元配列構造の設計により、ナノサイズの化学反応装置である高機能触媒系および光触媒系を作製し、これらをナノ加工技術によりシステム化した『ナノファクトリー』を創製する。
*北海道大学 電子科学研究所 ナノテクノロジー研究センター 

24/June/02

研究紹介

<可視光で働く光触媒の開発および利用>
当研究グループでは東洋検査センター鰍ィよび富士シリシア化学鰍ィよび宮崎県工業技術センターとの共同研究として「可視光で働く光触媒の研究」を行っています。触媒としては当研究グループで独自に開発した「シリカゲルにアンチモンポルフィリン錯体を担持させた触媒」を用いています。この触媒は有機塩素化物から塩素原子を塩素イオンとして取り除く能力に優れています。「シリカゲルにアンチモンポルフィリン錯体を担持させた触媒」を詰めた反応装置に蛍光灯で照射しますと、そこへ流れてきたモデル基質の4-クロロフェノールを分解することが出来ます。実用的には排水中に有機塩素化物は低濃度で存在するので、処理が難しいとされています。この触媒の特徴はシリカゲル担体を使っていることで、低濃度の有害成分を濃縮する事が出来る特徴を持っています。
*宮崎大学 工学部 物質環境化学科 機能物質化学講座 保田・白上研究グループ

24/June/02

研究報告

<平成13年度研究成果報告会>
日時:2002年7月6日(土)13:30〜17:00
場所:甲南大学ハイテク・リサーチ・センター
15:15〜15:45 第2プロジェクトテーマ4
   光触媒アシストによるポリイミド樹脂上へのCu回路パターンの形成
   (理工学部機能分子化学科 赤松謙祐)
*甲南大学ハイテク・リサーチ・センター 

17/June/02

研究室紹介

<光反応化学・光触媒・人工光合成・有機金属錯体の光化学・光機能性物質の創製・生体機能関連化学>
(1)二酸化炭素を還元する光触媒の高機能化
(2)光エネルギーの高品位化システム(人工Zスキーム)の構築
(3)多電子還元を駆動する新しい錯体光触媒の創製
(4)錯体に配位した還元型補酵素NAD(P)Hモデル化合物の反応性解明
(5)強相関相互作用を利用した錯体の物性制御
(6)レニウム錯体の新規光反応の発見と光機能性一次元金属錯体ポリマーの創製への展開
*東京工業大学 大学院理工学研究科 化学専攻 石谷研究室

17/June/02

研究室紹介

<コロナ放電,光触媒等による有害物質の分解>
気体・液体の流れ,熱・物質の移動現象,相転移,化学反応など,物質製造プロセスやエネルギーシステムの設計・操作・制御に必要となる基礎科目を教育しています。また,減圧下での薄膜の製成や物質の機能改質,溶液系での物質の分離・創成,光触媒やコロナ放電による有害有機物質の分解,プラスチックスの成型,アーク放電によるナノチューブ等のナノ材料製成などの基礎研究を行っています。
*姫路工業大学 生産プロセス工学部門 移動現象研究室

03/June/02

TiO2水溶性
 化合物

<チタンなどの水溶性原料で機能性セラミックス合成プロセス技術確立>
東京工業大学応用セラミックス研究所の垣花眞人助教授らの研究グループは、これまで水に溶けにくいとされてきたチタンやニオブ、タンタルなどの金属で水溶性の化合物を合成し、有機溶媒や強酸を使わず、水を溶媒とする機能性セラミックスの合成プロセスを確立した。環境負荷低減と安全性確立の一石二鳥が実現でき、将来の有機溶媒や有機化合物規制の強化に対応できる機能性セラミックスの量産プロセスとして注目を集めそうだ。水溶性プロセスを実現するため、クエン酸など人体に重要で水になじみやすい酸に注目した。チタンの水溶性化合物は、金属チタンを過酸化水素水で処理したアンモニア水溶液中でクエン酸と反応させた。チタンをクエン酸が抱合する形の新規化合物「チタンペンタオキソクエン酸アンモニウム」で、中性の水に溶かしてセラミックスの合成などができる。消防法や危険物指定などの法的規制を受けずに、量産プラントが構築できる。ニオブやタンタルなどについても、リンゴ酸などを使い水溶性化合物合成に成功しており、水溶系の機能性セラミックスプロセスを体系的に完成させた。ビスマスやバナジウムなどについても水溶性化合物の開発を行っている。チタンやニオブ、タンタルなどの化合物は、電子デバイスの記録層や光触媒などで用途が急拡大している。これまでの製造法は、金属を強酸で溶かす方法やチタン系有機化合物と有機溶媒を使うゾルゲル法が用いられてきた。有機系のプロセスは、気中にVOC(揮発性有機化合物)を放出するなど環境負荷が大きく、有機化合物は爆発、強酸はやけどなどの危険性があり、大型設備の構築には多大なコストが必要になる。また将来、VOCの使用や大気放出に対する規制が強化がされる可能性が高く、規制強化で一気に水溶系プロセスに置き換わる可能性がある。すでにエヌケーケー総合設計(横浜市鶴見区)と共同で、量産プロセスのプロトタイプを完成させた。また、フルウチ化学(東京区大田区)がチタン系水溶性化合物の試薬を販売している。
*東京工業大学/日本工業新聞 

03/June/02

研究室紹介

<液相中での超微粒子の調製とその利用に関する研究>
 化学工学科 分離システム工学研究室 三宅義和 教授 
液相中で化学反応により生成する金、銀などの白金属系超微粒子やCdS、ZnS,TiO2などの半導体超微粒子を調製する方法について検討を行っている。安定剤として高分子や界面活性剤およびその自己組織体であるマイクロエマルションを用いて、超微粒子の粒子径をコントロ−ルする方法を確立するために、超微粒子の生成機構に及ぼす安定剤の役割に焦点を当てて検討している。また得られた超微粒子を利用するために、超微粒子を高分子膜や多孔性母体に担持させる必要があると考えており、超微粒子の生成過程とその固定化法について検討している。1つは、モノマ−溶媒でマイクロエマルションを調製し、その溶液中で調製した超微粒子分散溶液を重合反応により固定化する方法である。この方法で、CdSや金超微粒子を分散した透明な高分子膜が得られている。また、シリカやチタニアの多孔質粒子を調製する過程で超微粒子を生成させて超微粒子を担持した多孔質粒子を調製することを試みている。また超微粒子の表面修飾し、修飾分子の自己組織化により基板上で超微粒子を配列させることを目的として基礎研究を行っている。これらの超微粒子を用いて、光触媒反応特性についても検討を進めている。
<TW法による排ガス吸着塗料の調製>
 応用化学科 門側 幸宏 助教授
ケイ酸エチルの加水分解反応の際に、水と希塩酸(触媒)のみでケイ酸エチルを加水分解する手法(TW法)を開発し、確立。TiO2光触媒を活性炭及びゼオライトなどの吸着剤に担持した塗料を調製し、NOxを塗料に吸着させて光触媒反応によりNO3−に酸化し、水により硝酸として回収除去。
*関西大学工学部

03/June/02

研究室紹介

<建築材料としてのゼオライトパネルの脱臭効果の検討>
多孔質材料であるゼオライトパネルは調湿作用や物質の吸着作用があると言われています。本ラボでは、ゼオライトパネルの物質吸着作用を利用するとともに、表面に酸化チタンを吹きつけることにより、光触媒を利用した物質の分解作用を併用させ、物質の吸着、分解作用を併せ持つ材料に加工した場合の脱臭効果について検討を行っています。光触媒コーティングを施したゼオライトパネルについては、アンモニア、硫化水素などの臭気物質の吸着特性および脱臭効果は、実験室レベルでは検討されていますが、実際の住宅や建物に施工し、臭気の面からその性能を検討した例は見られないことから、実用に向け、実際の高齢者施設にゼオライトパネルを施工した場合の介護臭の脱臭効果について検討を行っています。
*大同工業大学 産学連携共同研究センター 臭気評価・制御ラボ 光田恵講師 

27/May/02

研究室紹介

<窒素酸化物を除去する光触媒複合材料の開発>
(大阪市立工業研究所 橋本圭司博士との共同研究)
酸化チタンなどの半導体に光を照射すると電子と正孔が生成します。このうち正孔は非常に強い酸化力を有し、酸素存在下の条件では窒素酸化物を硝酸イオンに酸化します。この性質を使って、大気中の窒素酸化物を固定化・除去することが可能です。ただし、大気中の窒素酸化物の濃度はせいぜい数ppmであり、効率よく除去するためには何か対策をこうじる必要があります。研究室で開発した新規触媒合成法により非常に高性能の酸化チタンを調製することができていますので、私たちはこの酸化チタンと窒素酸化物の吸着性能が高いゼオライトを組み合わすことでかなり効率よく窒素酸化物を除去できることを見いだしました。いまでは、その性能をさらに向上させる試みを検討しています。
<有機溶媒を反応メディアに用いる酸化物ナノ結晶の合成とその応用>
これまで無機化合物やそれに関連する化合物の多くは、水あるいは水溶液から合成されてきました。これに対し、その反応メディアに有機化合物を用いた研究例は多くありませんでした。私たちの研究室では、無機化合物合成において有機溶媒を用いることの特徴と限界を明らかにすることを目指しており、いくつかの興味ある結果が得られています。高温高圧下、有機溶媒中でチタンのアルコキシドを加水分解すると同時に結晶化も進行し、アナタース型酸化チタンのナノ結晶が生成することを見いだしました。そのサイズを反映して表面積は100m2g-1を越え、かつ十分に結晶化しているため焼成による表面積の低下も小さい、すなわち耐熱性が高いことがわかりました。現在、この酸化チタンを用いて、脱硝触媒の担体としての展開をはかっています。同様に酸化鉄のナノ結晶も合成できることがわかりましたが、系内に存在する水が多いときは3価の鉄からなる酸化鉄(ヘマタイト、Fe2O3)が、少ないときは2価の鉄も含む酸化鉄(マグネタイト、Fe3O4)が生成しました。後者は有機溶媒が鉄を還元していることを示しており、水の存在が酸化物の生成・結晶化機構も大きく変えてしまうことがあきらかになりました。さらに、この方法で合成された酸化チタンは市販の高活性酸化チタンに比べて、2-3倍の光触媒活性を示すことがわかりました。
<超高活性半導体光触媒の合成とその触媒作用に関する研究>
(北海道大学触媒化学研究センター 大谷文章教授との共同研究)
酸化チタンなどの半導体粉末にそのバンドギャップ以上の光を照射すると、励起電子-正孔対が生成しこれがさまざまな基質と反応して、いわゆる光触媒反応を進行させます。大谷教授は酸化チタンをつかった光触媒反応の速度論的考察から、高活性光触媒の条件として高結晶化度と大表面積を両立することであると提案してきました。しかし、両物性を満足する光触媒を合成することは容易ではなく、高性能触媒はいくつかの市販品に限られていました。私たちはで紹介した、有機溶媒を用いる新規な手法により合成された酸化チタンがこの両物性を満足していることに注目し、光触媒としての利用を検討したところ、期待通り、市販高活性触媒を越える優れた性能を有していることを見いだしました。この酸化チタンは様々な反応系に利用でき、また、合成条件を変化させることで、目的の反応系に最適化した物性を付与させることができます。さらに、何が光触媒反応を支配しているのか、どうすればその性能を上げることができるのか、などについて基礎および応用の両面から研究しています。
<太陽エネルギー変換光触媒材料の探索>
新規な無機材料合成法を用いて、さまざまな半導体光触媒材料の合成が可能になります。これまで光触媒性能が低い、あるいは活性がない、と考えられてきた半導体はその物質自体の性質ではなく、その性能がうまく発揮されていない可能性があります。光触媒性能が発揮できるように半導体材料を調製すれば優れた光触媒材料になる可能性があります。このような視点から、酸化チタン以外の半導体光触媒材料の合成とその評価を検討しています。
*近畿大学理工学部応用化学科 表面設計化学研究室

20/May/02

研究室紹介

<材料工学科材料設計第三研究室 久保田研究室>
二酸化チタン班は企業と共同でこれらの技術の基礎研究をしています。新しい技術なので不明な点が多いため、実際に多種の高分子や色素を分解して、その結果から複雑なメカニズムの解明を試みています。
「二酸化チタン/シリカ複合薄膜によるポリマーの光触媒酸化機構の解明」「色素の退色試験によるSiO2/TiO2複合薄膜の評価」「酸化チタンを一成分とする複合薄膜の調製とその触媒機能に関する研究」
*群馬大学工学部

13/May/02

研究所紹介

<新産業創生指向材料と生産に関する研究>
〜文部科学省ハイテク・リサーチ・センター事業〜セラミックスや特殊な化合物を作り出す「燃焼合成法」、耐食性の高いアモルファス合金などを創る「プラズマ溶射法」、炭素からダイアモンドを合成する「イオンビーム蒸着法」の3種類の技術と超高密度の光ディスクに利用できるコーティング技術を開発。半導体素子やオプトエレクトロニクスデバイス等を製造するための新システム構築を目指し。田中、山田両教授と民間企業がガリウムイオンビームを使いシリコンにナノメートル水準の逆円錐形の穴を加工する事に成功。新薬開発や遺伝子解析にも応用可能。*山田教授、可視光領域でも機能する酸化チタン光触媒を開発。炭化チタンの空げき率50%をいう多孔質を生かして微生物を増殖し水質浄化のフィルターに応用するなど、光触媒と微生物処理の両面から汚濁物質の分解や除去に応用。
*大阪産業大学産業研究所

22/April/02

バイオ人工心肺

<酸素供給装置付きの動物モデル作成>
光触媒で体内の水分から酸素を作って血液に供給する「バイオ肺」に心筋細胞を組み合わせた全く新しい「バイオ人工心肺」の動物モデルを作ることに、信州大医学部の佐々木克典教授(臓器工学)のグループが成功し、京都市で19日まで開かれた日本再生医療学会で発表した。佐々木教授は「将来、体内埋め込み型のバイオ人工心肺を作れる可能性がある」と話している。光触媒は中部電力との共同研究。光が当たると水を酸素と水素に分解する性質を持つ酸化チタニウムでナノメートル(ナノは10億分の1)サイズの粉末をつくり、マウスの太ももにある動・静脈近くの皮膚の下に直径1センチの広さで埋めた。さらに2本の血管を囲むようにマウスの胎児の心筋細胞を移植した。実験4週目に2本の血管を流れる血液を調べると、酸素と結合したヘモグロビンの割合が90〜100%もあり、肺で酸素を取り入れたばかりの血液と同レベルに達していた。また、移植した心筋細胞は血管の周りで心臓のように自律的に脈を打つようになっていた。佐々木教授は「酸化チタニウム粉末が血管内に酸素を供給する肺の役割をし、心筋細胞が血液を送り出す心臓の機能を果たしている」と説明。皮膚下にある光触媒に光を当てる方法など課題は多いが、実用化ができれば、従来の体外設置型の人工心肺と比べ、日常生活の負担を減らせる。
*信州大学/毎日新聞 

08/April/02

TiO2レジスト
成膜技術

<溶液からセラミックス微細パターン作製技術開発/疎水性から親水性に変わるTiO2膜技術>
名古屋大学大学院工学研究科の河本邦仁教授と増田佳丈助手は、疎水性から親水性に変わる膜を作り、酸化チタンなどのセラミックスの微細パターンを作製する技術を開発した。水や有機溶媒にとける物質であればこの方法が適用できるとみている。大気圧下、50度C程度の溶液中で可能なため、従来の半導体プロセスのような特殊な条件を実現する装置などが不要となり、低コストで微細なパターンが作製できる。高機能光触媒や電子デバイス、センサーなど幅広い応用が期待されている。開発した技術は「領域選択浸漬法」。フッ素系有機化合物の「ヘプタデカフルオロテトラヒドロデシルトリクロロシラン」(HFDTS)が基板上につくる「自己組織膜」を利用。この疎水性の膜に、紫外光が当たるとHFDTSのフッ素基部分が親水性の「シラノール基」に変化する性質を使う。紫外光で親水性の微細なパターンを基板に書き込み、これにチタンイオンを含んだ溶液中から気泡を噴出させて基板にあて、親水性の部分に酸化チタンを析出させた。増田助手は気泡を発生し続けることで、繰り返し新鮮なチタンイオンが供給され、酸化チタンの析出が進むとみている。今回はシリコン基板を使ったが、HFDTSは、どんな基板でも膜をつくりやすく、溶液から基板への析出が起こる物質であれば、簡単に微細なパターンが作れる。この技術では酸化チタンが積層していくため、亀裂などがない非常にきれいなパターンができる。河本教授らは、以前に基板全面に酸化チタン膜をつけ、パターン部分の膜を弱くつけて超音波振動で剥離させて成膜する技術を開発した。しかし、部分的に剥離させるため亀裂が入りやすいなどパターンの形を維持することが難しかったため新たな技術を開発した。酸化チタンはじめセラミックスの微細パターンを作製する方法は、従来はスパッタリングなど半導体プロセスに基づく技術が多く、真空装置をはじめ特殊な装置が必要で、コスト高や環境負荷の課題があった。
*名古屋大学/日本工業新聞 

18/March/02

透明超薄膜光触媒

<透明なナノレベル厚さの層状チタン酸薄膜を合成/暗所で長時間親水性を保持>
大阪府立大学大学院工学研究科の辰巳砂昌弘教授、東京大学大学院理学系研究科の小暮敏博助教授らは、新しい光触媒材料となる厚さがナノレベルで透明な層状チタン酸薄膜「チタニアナノシート」を合成することに成功した。シリカ−チタニア系のゲル膜を100度C以下の温度で、一定の周波数で振動させて合成する。耐熱性の低いプラスチック表面などにも透明な光触媒薄膜を合成でき、防曇や防汚の高い材料として応用が期待できる。新しい光触媒材料は、ケイ素系有機化合物のエタノール溶液に塩酸を加え、そこにチタン系有機化合物のエタノール溶液を混合してコーティング剤を合成。シリコン基板上にこれを塗布し90度C、1時間で熱処理してシリカ−チタニア系ゲル膜をつくり、この基板を90度Cの温水中で、振動数3.18ヘルツで5時間揺らしながら薄膜を合成した。小暮助教授の解析によると、開発した薄膜材料のチタン化合物は、従来光触媒材料として有用とされてきたアナターゼ型の結晶構造をもつチタニアとは形が異なり、チタンが酸を形成した化合物層の間に水分子を取りこんだ構造という。層間の厚さは約0.6ナノメートルで数層重なっている状況が観察された。この薄膜はアナターゼ型チタニアと同程度の光触媒性能があり、しかも表面に微細な凹凸ができるため、「暗所で長時間親水性を保つことができる」(松田厚範・大阪府立大講師)と実用性が高い実験結果が得られた。また、表面の凹凸は、チタニアの親水性を最大限に引き出し、逆に撥水性の有機化合物「フルオロアルキルシラン」をコーティングすると超撥水性を示すこともわかった。水滴を基板表面に落とし「ぬれ性」を確かめる実験では、親水から撥水まで極端に性質を変えられる興味深い特徴が示された。
*大阪府大・東大/日本工業新聞 

18/March/02

研究紹介

<レーザーアブレーションプラズマを用いた新素材の創成>
プラズマを利用したナノ構造新素材、可視域活性光触媒などの創成を目指して基礎的研究を行っています。パルスレーザーによる固体ターゲトのアブレーションを用いて、クラスターを経て有用なカーボンナノ構造物質、TiO2系光触媒などを創成する方式を開発しています。
*名古屋大学 大学院工学研究科電気工学 門田研究室 

11/March/02

研究紹介

<多孔質チタニアの細孔構造制御>
チタニア特にアナターゼ結晶のものは、高い光触媒活性を示し、水の光分解や太陽電池材料への応用が可能なほかに、超親水膜や抗菌膜として既に実用化も進んでいる。チタンアルコキシド−脂肪族系有機酸錯体を作製しその熱分解により、高比表面積のアナターゼチタニアを作製した。このチタニアはナノメートル領域に鋭い細孔分布を示しそのサイズは有機酸/Ti比を変化させたり(FT1998)有機酸のアルキル鎖長を変えることで(JSST)、5-20nmの範囲で制御できることがわかった。この有機無機錯体が熱処理時に融解した後熱分解する性質を利用して、疎水処理したガラス基板上に均質な多孔質チタニア薄膜を作製することに成功した(JCSJ2001)。
*千葉大学・工学部・物質工学科 反応工学研究室

25/Feb/02

卒論テーマ

<産業機械工学科 卒業研究発表会>
開催日時:3月4日(月)午前9時30分から16時50分まで
会場:姫路工業大学書写キャンパス書写紀念会館ホール
・TiO2光触媒によるフェノールおよびビスフェノールAの分解/濱崎慎平
・TiO2光触媒と負コロナ放電による気相有害物質の分解/棟保祐介
・TiO2光触媒による金属イオンの還元固定化/米田洋史
*姫路工業大学 

11/Feb/02

研究紹介

<シリカ-チタニア多孔質体>
・出発物質を混合し溶媒を揮発させるだけで比表面積の非常に大きなチタンを含む多孔質シリカ膜を得る。
.製法が非常に簡単。
.得られる化合物は透明性に優れ光機能材料として有望。
技術分野:.多孔質固体は触媒、吸着剤、センサーなどとして用いられる材料である。その孔の形状、サイズの制御により多様な化合物を対象と した分子篩い、触媒への展開が期待できる。また骨格構造の化学組成を制御することにより触媒機能を制御することも可能である。得られる化合物の特徴は、膜は厚さ数マイクロメートルから数十マイクロメートル、面積は条件により調整可能、自己保持製、可視光領域で透明、チタンの含有量は制御可能、比表面積1g当たり約900平方メートル、X線回折や透過型電子顕微鏡によって観察可能な規則構造を有する。合成条件により三次元に連結した細孔構造と一次元筒状の細孔構造が得られる。(孔径は数十nm) 
本技術シーズが解決する課題:孔質材料でありながら、透明性を有する材料はなかった。本材料はその点を利用することによって、光機能材料として、例えば光触媒、センサーなどとしての利用可能性が開けてきた。
本技術シーズの概要:アルコキシシラン、アルコキシチタンを含む溶液に鋳型として界面活性剤を加え、得られる均一な溶液から溶媒揮発法により、チタンを含有した多孔質シリカ薄膜を得る。これを空気中500℃で焼成すると多孔質薄膜が得られる。得られる薄膜は1g当たりの比表面積約900平方メートルと既存の多孔質 材料より大きい。また透明な薄膜であり光触媒としての応用の観点では有利である。
関連マーケット等:触媒、吸着剤多孔質材料は触媒、吸着剤として有害物質の分解や汚染水中からの 有害物質除去など環境浄化材料としての可能性がある。チタンを含む多孔質固体は 光触媒としても有望である。マイクロポーラスな材料、ゼオライトが環境用途に着実に伸びている。また酸化チタンが光触媒として防汚用途、抗菌、脱臭用途にここにきて急伸している。
*早稲田大学技術シーズ/教育学部 理学科 地球科学専修 助教授  小川 誠 

04/Feb/02

薄膜形成技術

<光触媒使って薄膜を製造「触媒化学気相成長法」と「プラズマ化学気相成長法」>
半導体素子や液晶をつくるために欠かせない薄膜製造技術に触媒を使う新しい方法を開発。コストも従来の方式より安くなる。半導体回路は、基板の表面に保護膜や絶縁膜など千分の1ミリ以下の薄膜を積み重ねて作る。液晶画面にも同じような技術によるトランジスタ膜や絶縁膜が必要だ。こうした膜の品質が製品の出来を大きく左右する。いまは「プラズマ化学気相成長法」と呼ばれる方法で作られている。反応器の中に高周波の電圧をかけ、原料ガスに電子を衝突させる。ガスはプラズマ化し、基板に接触すると積み上がって薄膜になる。新しい方法はプラズマの代わりに触媒で反応性を持たせ、「触媒化学気相成長法」と呼ばれる。触媒はタングステンの線材で、これを反応器の中に張り、加熱する。そこを通り抜けたガスは活性化し、基板に積もる。プラズマ法はプラズマや電子のエネルギーが高く、基板にダメージを与えるが、触媒法ならこの問題は起きない。比較的低温でも良質な薄膜を作れ、高温に弱いガリウムヒ素系の半導体にも向く。ガスに対する生産性は従来方式の2・5〜5倍という。 期待が大きいのは大画面の液晶だ。縦約60センチ、横約110センチの規模だ。しかしプラズマ法は、反応器が大きくなるほど均一なプラズマを発生させることが難しくなり、制御も複雑になる。「その点、触媒法は原理的には、どんな大きさの液晶も生産できる」と松村さん。触媒の数を増やせば、いくらでも広い範囲で反応を起こすことができるからだ。半導体製造装置の大手メーカー、アネルバ(東京都府中市)は新方式を採用し、昨年末から出荷を始めた。「半導体メーカーが製造ラインを新設したり増設したりしないと導入されないので、普及まで時間がかかる。だが技術的な優位は間違いなく、次第に浸透するだろう」と期待する。
*北陸先端科学技術大学院大学/朝日新聞

21/Jan/02

可視光域水分解

<最近の進展:オキシナイトライド型光触媒の発見>
これまで開発されてきた光触媒はいずれも太陽光を効率的に利用することができません。それは小さなエネルギーで水を分解できる光触媒材料が知られていないためです。光触媒として機能するためには、光のエネルギーが必要です。この必要なエネルギー量 はバンドの幅によって決まります。今までは紫外光領域の光しかエネルギーとして利用できませんでした。そこでNの2p軌道に注目しました。Nの2p軌道を導入すると価電子帯が上昇し、バンド幅が縮まり、結果 として太陽光からもっとも放出される可視光領域のエネルギーを利用できる可能性があります。本研究では、酸素の一部を窒素に置換した化合物、オキシナイトライドについて検討しました。既に、照射した可視光の約15%を水の酸化に用いることに成功しました。さらに、可視光で水素も生成することを確認しました。現在、これらのオキシナイトライドを修飾して、可視光で水を水素と酸素に分解するための光触媒を開発しています。また、有機金属錯体であるトリスビピリジンルテニウム錯体は、世界中で研究され続け、現在に至っても反応に利用されています。この錯体に可視光 を照射すると励起錯体が生成し(Ru(bpy)32+*)電子を放出すると同時に自らは、酸化されます。 (Ru(bpy)33+)そして、酸化体は、電子を受け取り元の錯体に戻ります(Ru(bpy)32+)私達はこの錯体をベースにした光触媒の開発に昨年度から着手しました。この光触媒に光が照射されて錯体が励起状態(Ru(bpy)32+*)になると電子は2次元シート内を通りPtでH+を還元しH2を生成します。一方、酸化された錯体(Ru(bpy)33+)はO2生成触媒(nafion-IrO2コロイドを通して水をO2に酸化し元に戻ります。現在、このシステムは可視光照射下で水を水素と酸素に別々に生成できることが分かっています。
東工大 資源化学研究所 堂免・原 研究室

21/Jan/02

研究紹介

<酸化チタンを用いた藻類抑制技術の開発に関する研究>
概要:光触媒である酸化チタンを塗布したフロートおよび強耐候性酸化チタン塗料を開発し、藻類の繁殖抑制を図るための研究。
実施機関:山口大学工学部 チタン工業株式会社
*山口県地域研究開発促進拠点支援事業

14/Jan/02

セラミックス学会

<第40回セラミックス基礎科学討論会よりピックアップ>
日時・場所:1月22日・大阪大学吹田キャンパス
[エコロジカルセラミックス III(環境保全)−9:00 - 10:40 (光触媒)]
2C-01 ゾル-ゲル法によるCo-Zn-O系酸化物薄膜の作製と光電気化学的性質(関西大工) ○平野敏裕, 幸塚広光
2C-02 ゾル-ゲル法によるAu微粒子分散Fe2O3薄膜の作製と光電気化学的性質(関西大工) ○肥田善弘, 幸塚広光
2C-03 タンタルタングステン酸の光誘起相転移と光触媒活性(東北大多元物質研)大場達哉, 呉季懐, 殷シュウ, ○佐藤次雄
2C-04 ゾル-ゲル法によって作製した結晶性TiO2/PDMSハイブリッド薄膜の光触媒活性(同志社大工, 関西新技術研*) ○池谷和也, 廣田健, 芳仲捷, 山口修, 孫仁徳*, 土岐元幸*
2C-05 電気化学測定による多孔質半導体薄膜の色素増感太陽電池電極特性評価(東北大多元物質研) ○柏木由行, 内田聡, 佐藤次雄
[フォトニクスセラミックス]
2P-13水溶液から合成した酸化チタン薄膜の光触媒特性(福井大工) ○梅田博之,荻原隆,呉行正,中根幸治,小形信男
*大阪大学 接合科学研究所

14/Jan/02

講演会

<第48回東京工業大学総合研究館講演会「規則性ナノ空間化学の挑戦」>
ナノテクノロジーは新世紀の科学技術を支える中核技術として注目を集めているが、その科学・技術は「バルクナノ化学」、「規則性ナノ空間化学」の二分野に大別できる。前者は、構造体の組成・組織をナノメートルオーダーで制御し、新機能を発現させようとするもので、従来の提案は大略これに属している。これに対し、後者は、規則性ナノ空間のもつ特異な性質に着目し、その空間の構造・表面組成・機能を制御することにより全く新しい機能材料化学、固体触媒化学を開拓しようとするものである。第二の分野の根幹をなす概念は、規則性ナノ空間物質の創製とその中で起こる未知の機能、作用の発見である。
日時:平成14年2月5日(火) 10:00−17:30
場所:東京工業大学総合研究館大会議室(横浜市緑区長津田町4259番地)
プログラム
 ・京都大学大学院工学研究科 青山 安宏 「有機ゼオライトの新展開」
 ・東京農工大学工学部 前田 和之 「オルガノゼオライト研究の最近の展開」
 ・豊田中央研究所 稲垣 伸二 「原子オーダーの規則構造を有するメソポーラス物質の合成」
 ・東京工業大学資源化学研究所 野村 淳子 「メソポーラスタンタル系酸化物の調製と光触媒機能」
 ・横浜国立大学大学院工学研究院 辰巳 敬 「チタノシリケートゼオライトの触媒設計と反応設計」
*東京工業大学資源化学研究所

14/Jan/02

講演会

<特別講演「ナノ薄膜の構造と機能」>
講師:多元物質科学研究所 融合システム研究部門客員教授
豊田中央研究所シニアフェロー(理事)多賀 康訓 氏
日時:平成14年2月5日(火),13:00〜14:30
場所:東北大学多元物質科学研究所 反応化学研究棟 セミナー室(2号館2階)
薄膜ナノ構造制御技術をレビューし、その具体的応用例として薄膜の形態制御と光学機能及び金属酸化物のバンド構造制御と光触媒機能、等を紹介する。
*東北大学 素材工学研究棟

14/Jan/02

研究紹介

<極性溶媒中での金属フリーの光電子移動型ビスシリル化活性化反応>
電子供与性能の高いケイ素-ケイ素シグマ結合をもつ三員環ケイ素化合物(ジシリラン)は、トルエン中光により活性化されたC60に付加して1:1ビスシリル化体を生成するが、この反応を極性溶媒中で行うとニトリルやケトンとの付加体を生成することを見い出した。ビスシリル化はケイ素−ケイ素単結合から一度に2個のケイ素基を不飽和結合に導入できる重要な反応であり、本反応は金属触媒を用いない光電子移動型ビスシリル化反応の最初の例である。C60の光触媒としての利用への道が拓けたものと期待しています。
 T. Akasaka, Y. Maeda, T. Wakahara, M. Okamura, M. Fujitsuka, O. Ito, K. Kobayashi, S. Nagase, M. Kako, Y. Nakadaira, E. Horn. , Org. Lett., 1, 1509 (1999).
*筑波大学先端学際領域研究センター 赤阪研究室

24/Dec/01

研究テーマ紹介

<大学院生インタビュー>
現在日高研究室で光触媒二酸化チタン表面上での詳細な分解メカニズムを解明することを目的に水晶振動微量天秤(QCM)を用いてngオーダーの重量変化による吸脱着挙動を研究しています。この研究は薄膜形成を行い、新しい反応場を形成する分野と詳細な分解過程を追及する分野に大きく分けることができます。前者についてはX回折装置(XRD)を、後者については紫外可視分光光度計、蛍光光度計を主に使用し両者に共通してQCMを使用しています。これらの装置は研究室が所有している物はもちろん、地球環境保全センター、物性センターといった最新の装置を多数有する施設も使用させていただき、研究結果を得ています。
*明星大学 理工学研究科 化学専攻  本条晴生  

*日高 久夫 教授
n型半導体TiO2薄膜状伝導性ガラス電極法による光電流変換に関する研究。二酸化チタンによる環境汚染有機化合物(界面活性剤・高分子・窒素含有化合物)の光酸化メカニズムの研究。超臨界水酸化およびマイクロ波照射光分解についても研究を行う。

24/Dec/01

光触媒酵素積層膜

<二酸化炭素-メタノールの高効率変換用の光触媒・酵素積層膜の開発と利用に関する研究の概要>
ガス・コージェネレーション(GCG)および高炉等加熱炉の型式や操業条件の相違による CO2発生量変動を調査し、メタノール製造コストを試算した結果、 CO2固定変換効率目標値6%の場合、10円/kg(高炉排出基準)〜100 円/kg (GCG基準) に設定できた。CO2濃度を初濃度から約4.5倍濃縮可能な中空糸多孔質ガラスを作製するとともに、表面改質した多孔質ガラスは、メタノールを優先的に5wt%水溶液から約30 wt%まで容易に分離・濃縮できたが、操作条件,細孔内表面改質剤等による一層の高効率化が図れる。交互積層法によるチタニア超微粒子光触媒および酵素の多重積層膜の開発に成功し、繰り返し利用と積層数等によるCO2固定変換高効率化が図れた。現変換効率は4.5%程度であったが、人工進化による酵素の高活性化、より適切な酵素の選択、もしくは高濃度CO2溶液での反応への展開等により目標値に到達可能である。
*京都大学エネルギー理工学研究所 大久保 捷敏/NEDO平成11年度新規産業創造型提案公募事業

17/Dec/01

セラミックス
 基礎科学討論会

<第40回セラミックス基礎科学討論会より関連セッションピックアップ>
場所:大阪大学吹田キャンパス
■[フォトニクスセラミックス]  B会場1月23日(水)
「水熱合成法により合成した貴金属添加酸化チタン微粒子の光触媒特性」
三浦哲寛,荻原隆,呉行正,中根幸治,小形信男(福井大工)

■[エコロジカルセラミックス III(環境保全)] C会場1月23日(水)
9:00 - 10:40 (光触媒)  座長 田中勝久
・ゾル-ゲル法によるCo-Zn-O系酸化物薄膜の作製と光電気化学的性質(関西大工)○平野敏裕, 幸塚広光
・ゾル-ゲル法によるAu微粒子分散Fe2O3薄膜の作製と光電気化学的性質(関西大工)○肥田善弘, 幸塚広光
・タンタルタングステン酸の光誘起相転移と光触媒活性(東北大多元物質研)大場達哉, 呉季懐, 殷シュウ, ○佐藤次雄
・ゾル-ゲル法によって作製した結晶性TiO2/PDMSハイブリッド薄膜の光触媒活性(同志社大工, 関西新技術研*)○池谷和也, 廣田健, 芳仲捷, 山口修, 孫仁徳*, 土岐元幸
・電気化学測定による多孔質半導体薄膜の色素増感太陽電池電極特性評価(東北大多元物質研)○柏木由行, 内田聡, 佐藤次雄

03/Dec/01

研究紹介

<紫外線照射によりポリイミド樹脂上にCu回路パターンを形成>
ICの高集積化と電子部品の小型化、表面実装技術の向上により、民生用電子機器は小型化、軽量 化の方向へ進んでいる。特にプリント配線板の製造において、搭載する部品の高密度化に対応する回路の微細化および環境対応型の製造技術の開発が要望されている。本研究では、物理的・化学的特性に優れたポリイミド樹脂を基板材料として用い、Cuのダイレクトメタラリゼーションおよび樹脂との密着強度改善についての研究開発を行っている。樹脂上に直接回路パターンを作製する手法には、電子線や紫外線による金属イオンの還元が挙げられるが、Cuイオンの還元が困難であることから研究は進んでいない。本研究ではアルカリ処理により表面 改質した樹脂にCu2+イオンを吸着させ、さらに酸化チタンコロイドを吸着させた後に紫外線照射を行うことによって、樹脂上にCu回路パターンを形成させることに成功した。酸化チタンは光触媒作用を有することが知られており、紫外線照射によって生じた伝導帯電子の強い還元作用により樹脂表面 にてCu2+イオンを還元させることができる。図は、光マスクを使用してポリイミド樹脂上に形成させたCu回路パターンの電子顕微鏡像と、Cuの元素マッピング像である。用いた光マスクパターンに対応した明瞭な微細パターンが形成していることがわかる。得られたCu回路は良好な電気伝導性を示し、無電解、電気めっきによる増膜も可能であった。  本法は、従来の回路形成において用いられているレジスト塗布やリソグラフ技術を使用する必要がないため大幅なコストダウンにつながり、新しいプロセスとして次世代エレクトロニクス実装業界における実用化が期待される。
*甲南大学ハイテクリサーチセンター

03/Dec/01

研究紹介

<材料プロセス工学講座 機能応用工学教育研究分野>
水素はクリーンで、しかも再生可能なエネルギーのため、エネルギー・環境問題の深刻化する21 世紀を担うキーエレメントとして、今後その利用技術への期待は益々大きくなる。水素がもつエネルギー源、またエネルギーの変換や貯蔵の媒体としての機能を高度に利用し効率的なエネルギーシステム構築のための新たな材料を開発することを目指す。まず、水素製造のための低級アルカンやメタノール水蒸気改質用の高活性触媒、水分解のための高効率な光触媒の開発、また水素エネルギーの貯蔵、変換機能を有した新規材料の開発などが挙げられる。そのために、グラファイトとマグネシウム金属をメカニカル・グラインディングしてナノ複合化したカーボン系コンポジットを利用した新規な水素貯蔵材料の開発を目指す。
*山口大学 今村・酒田研究室

03/Dec/01

研究紹介

<TiO2やZnOを用いた光触媒還元による酸化第一銅の合成>
現在、光触媒による浄化作用や耐環境政策が注目を集めている。その作用を発揮する半導体光触媒粉末は、光エネルギーを化学エネルギーに変換するものであるが、現在その利用は、NOx,SOxなどの環境浄化や抗菌剤としての応用に限られている。これに対し、本研究は、太陽エネルギーを積極的に利用し、化学合成の可能性を研究するものである。その一貫として、太陽エネルギーを利用した酸化第一銅の合成を検討する。酸化第一銅は船底塗料防汚顔料として、効果があり使用されている。酸化第一銅の合成は、銅板の電気分解や酸素気流中への溶銅の噴霧によっている。本研究は、太陽エネルギーを利用した光触媒による第二銅溶液の還元に着目し、酸化第一銅の合成の詳細を検討する。
*富山大学 工学部 物質生命システム工学科 

19/Nov/01

研究室情報

<2001年度 学会誌論文,国際会議論文,学会発表論文など研究グループの活動状況>
・-2001.9 2001年電気学会基礎・材料・共通部門大会講演論文集,(於愛媛大学城北キャンパス),p.372
「大気汚染処理用酸化チタン機能性材料の作製」
和田雄生(愛知工業大学大学院・工学研究科・電気電子工学専攻・修士課程1年)他
・2001.9 2001年(平成13年)秋季第62回応用物理学会学術講演会講演予稿集,(於愛知工業大学),No.1, p.339
「チタン傾斜機能材料の光触媒特性」
和田雄生(愛知工業大学大学院・工学研究科・電気電子工学専攻・修士課程1年)他
*愛工大 内田研究室

15/Oct/01

技術紹介フェア

<大阪府立大学大学院工学研究科「技術紹介フェア」>
大阪府立大学「産官学共同研究会」と連携し、大阪府立大学大学院 工学研究科(物質系、電気・情報系、機械系の13学科)の保有する技術シーズを広く産業界に紹介し、技術移転を促進するために、標記「技術紹介フェア」を開催。
日時:平成13年10月16日(火)10:00〜
場所:大阪府立大学 学術交流会会館(〒599−8531 堺市学園町1−1)
関連セッション:「高機能な第二世代の酸化チタン光触媒の開発」 応用化学分野 安保正一 教授
*大阪府立大学大学院 工学研究科

08/Oct/01

研究室紹介

<材料プロセス工学講座 機能応用工学教育研究分野>
研究・教育の目的:材料の構造や物性に基づいた多様な機能を明らかにして、高度に設計・制御された新材料の創製や応用を目指すための教育と研究を行う。研究対象としては、
@表面・界面機能としての吸着現象、触媒作用を解明し、環境浄化やエネルギー創製のための新たな触媒材料の開発や、新規反応プロセスへの展開を図る。
Aエネルギー貯蔵・輸送、変換機能を有した無機・有機系の新規複合化材料の開発や機能発現機構の解明と応用を目指す。
研究対象・分野・手法:ランタニド元素は新しい触媒材料としての利用が注目されている。ランタニド元素の機能特性のうち、特に触媒化学的側面を明らかにすることを目的として、金属蒸着法で得られる低原子価状態のランタニド錯体やランタニド金属コロイド、ランタニド酸化物、さらにバイメタリックな状態におけるランタニド元素の反応性と触媒作用を調べる。
水素はクリーンで、しかも再生可能なエネルギーのため、エネルギー・環境問題の深刻化する21 世紀を担うキーエレメントとして、今後その利用技術への期待は益々大きくなる。
水素がもつエネルギー源、またエネルギーの変換や貯蔵の媒体としての機能を高度に利用し効率的なエネルギーシステム構築のための新たな材料を開発することを目指す。まず、水素製造のための低級アルカンやメタノール水蒸気改質用の高活性触媒、水分解のための高効率な光触媒の開発、また水素エネルギーの貯蔵、変換機能を有した新規材料の開発などが挙げられる。そのために、グラファイトとマグネシウム金属をメカニカル・グラインディングしてナノ複合化したカーボン系コンポジットを利用した新規な水素貯蔵材料の開発を目指す。環境にやさしい高機能性触媒の開発、特に欲するもののみ選択的に合成できる触媒、これまでの反応プロセスを簡素化し有毒な副生成物の出ない触媒系の開発を目指す。
*山口大学 今村・酒多 研究室

27/Aug/01

研究テーマ

<光触媒による光エネルギーの化学的変換>
光エネルギーを用い有用な化学物質を合成することは、光エネルギーの化学的変換及び人工光合成の立場からきわめて重要である。高い変換効率を持つ光触媒の開発を目的とし、これまでにペンタゴナプリズムトンネル構造を持つBaTiO4や長方形型トンネル構造を持つM2Ti6O13(M=アルカリ金属原子)にRuO2を担持した光触媒が水の分解反応に対し、水素と酸素を化学量論比で与え高い活性を持つことを見いだしている。電子スピン共鳴法と17-O安定同位体トレーサー法によるラジカル挙動の追跡、RuO2の分散特性の解析、およびラマン分光法による構造解析から、その優れた光触媒機能がトンネル構造に存在する歪んだTiO6八面体内に存在するミクロな局所分極場に基づくことを明らかにしている。この局所分極場の概念が固体の光触媒についての研究、さらにトンネル構造酸化物への元素添加効果による光触媒の高効率化を目指した研究を進めている。また、強誘電体を用いたデバイス型光触媒を用いて水の分解反応を行っている。強誘電体に光を照射すると異常光起圧電効果(Anmomalous PhtoVoltaic effect;APV)により高い電圧が発生する。この発生したマクロな分極場が接合した触媒の水の光分解に及ぼす効果について調べ、高い触媒機能を持つ光触媒素子の指針を確立する研究を進めている。
*長岡技術科学大学 エネルギー変換材料研究室

27/Aug/01

学会発表研究テーマ

<第50回高分子学会年次大会,大阪>
「セルロース/酸化チタン複合粒子(IV)酸化チタン坦持カーボン系球状粒子とその光触媒能」
永岡昭二,濱崎ゆう,永田正典,石原晋一郎,伊原博隆,飯尾心
*熊本大学 井原研究室

20/Aug/01

研究テーマ紹介

<研究分野と卒業研究テーマ>
最近自分で何をやっているのかよく分からなくなっていますが、取りあえず、"光"に関係したことをやっています。具体的には、以下のようなことです。
@不純物イオンをプローブ(探り針)とした結晶の相転移の研究
温度の変化と共に、結晶構造や磁気的・電気的性質が変化することを相転移と言います。そのような相転移の研究では、結晶構造や磁気的・電気的性質の変化を直接測定する実験をすればよいのですが、あえて直接的な実験をせず、不純物として添加したイオンに関係のある蛍光や光吸収を調べることによって、相転移を調べようとしています。相転移を調べる研究スタイルとしては異質な手法ですが、そこに新たな展望が開けるのではないかと期待して研究を行っています。
A電気化学的析出法を用いた酸化物半導体薄膜の作成と光特性の研究
電解溶液中で白金板を陽極とし金属板を陰極として電気を流しますと、金属板の表面に酸化皮膜が簡単に出来ます。その酸化皮膜の光特性を調べています。例えば金属板にTi(チタン)を用いますと、最近巷で話題になっていますTiO2(酸化チタン)皮膜ができ、わずかですが光触媒機能を示します。私としては、最近始めたばかりでどの様に発展(又は撤退)するか判りませんが、楽しく取り組んでいます。 など。
*大阪女子大学情報教育センター 光物性研究室(環境物質科学専攻)河相 武利

20/Aug/01

研究テーマ紹介

<研究テーマ>
「有害物質吸着分解を目的とした光触媒担持カーボン球状粒子の調整とその評価」
*熊本大学・物質生命化学科 精密高分子化学研究室[伊原博隆 教授] 研究生 濱崎 ゆう

06/Aug/01

講演・シンポジウム

<平成13年度研究成果発表会「21世紀の接合科学構築をめざして」>
  日時:9月4日(火)〜5日(水) ・ 場所:大阪大学 吹田キャンパス 接合科学研究所
 「TiO2-Al 複合粉末を用いた光触媒溶射皮膜の作成とその特性評価」
 松坂 壮太、土岐 吉正 千葉大学工学部、大森 明 大阪大学接合科学研究所
*大阪大学 接合科学研究所

23/July/01

研究室紹介

<材料プロセス工学講座 機能応用工学教育研究分野>
@表面・界面機能としての吸着現象、触媒作用を解明し、環境浄化やエネルギー創製のための新たな触媒材料の開発や、新規反応プロセスへの展開を図る。
Aエネルギー貯蔵・輸送、変換機能を有した無機・有機系の新規複合化材料の開発や機能発現機構の解明と応用を目指す。
学生研究テーマ:長広誠昭 光触媒反応器を備えた環境浄化装置の開発
*山口大学 今村・酒多研究室

16/July/01

研究テーマ紹介

<先端技術学生論文:産経新聞社賞>
『紫外光照射によるチタニアを含む無機−有機複合透明膜の新規なマイクロパターニング』れまでポリシルセスキオキサン(RSiO3/2)を用いた微小光学素子の作製について研究を進めてきた。今回、RSiO3/2膜内の有機官能基Rを、チタニアの光触媒作用を利用して、紫外光照射により選択的に光分解することができないかと考えた。屈折率は、単位体積あたりの分子数と分極率に依存する。従って、選択的な有機官能基の光分解が起これば、光照射部における分極率および膜構造が変化して、大きな屈折率変化を誘起することができ、屈折率パターニングが可能になると考えられる。さらに、有機官能基の光分解によって、光照射部分のみ選択的に膜収縮が起これば、エッチングを行わずに、回折格子や光メモリーも作製することができ、これまでにない非常にユニークなマイクロパターニング技術となる。そこで本研究では、液相から分子・原子レベルで均質な酸化物が作製できるゾル-ゲル法により、ポリシルセスキオキサン-チタニア(RSiO3/2-TiO2)系無機-有機複合透明膜を作製した。次に、得られた膜の紫外光照射に伴う構造、光学特性およびその他物性の変化について検討を行った。その結果、RSiO3/2-TiO2系透明非晶質膜が、紫外光照射によって、膜内のSi-C結合が開裂することおよびこの構造変化によって、大きな屈折率変化や膜形状の変化が誘起されることを見出した。得られた知見を基にして、新規なマイクロパターニングプロセスを開発した。さらに、膜の透過型電子顕微鏡観察を行ったところ、紫外光照射後でも、照射前と同様、均質なアモルファスゲル膜であり、光照射に伴うチタニア凝集体の生成やアナターゼなど結晶の析出は起こっていないことがわかった。今回のように、均質なアモルファス状態のRSiO3/2-TiO2系膜において、特異的にSi-C結合の開裂が起きたことは、これまでにない新たな発見であり、チタニアの光触媒作用を考察する上で、学術的にも非常に興味深い現象である。また、紫外光照射により、Si-C結合が開裂し、Si-OHへと変化することから、水に対する接触角が低下すると考えられる。紫外光照射により、膜表面に存在するSi-C結合の開裂が起こった後、Si-OHへと変化した構造変化と一致する。このような紫外光照射に伴う撥水膜の親水化を選択的に行うことにより、撥水-親水パターンの形成や濡れ性の違いを利用したマイクロパターニングによる光学素子の作製へ応用できるものと考えられる。
*大阪府立大学大学院工学研究科 物質系専攻 博士前期課程 佐々木 輝幸 /日本工業新聞

02/July/01

触媒化学
シンポジウム

<「第20回光が関わる触媒化学シンポジウム」発表テーマレビュー>
1.色素−2次元金属酸化物シートハイブリッドによる光還元システムの検討
 (東工大・資源、CREST*)○高垣 敦、魯 大凌、高田 剛、野村淳子、原 亨和、堂免一成*
2.タンタル系オキシナイトライドを用いた可視光照射下での水の分解に関する研究
 (東工大・資源、CREST*)○一木 豪、石川明生、高田 剛、野村淳子、原 亨和、堂免一成*
3.超音波光触媒反応によるCO2固定化に用いる粉末光触媒の検討
 (明星大・理工)○原田久志、細木千種
4.時間分解赤外分光法を用いた二酸化チタン上での光励起キャリアーと吸着分子との電荷移動観察
 (神奈川科学技術アカデミー)○山方 啓、石橋孝章、大西 洋
依頼講演1 「TiO2膜を用いた増感光電池」
 (東芝・研究開発セ)早瀬修二
5.酸化チタンおよびチタンオキシナイトライドへの金属ドーピングの理論的検討
 (豊田中研)○旭 良司、志賀孝広、森川健志、多賀康訓
6.可視光下で動作するTi-O-N光触媒
 (豊田中研)○森川健志、旭 良司、青木恒勇、大脇健史、鈴木憲一、多賀康訓
7.二酸化チタン光触媒を用いた有機化合物の高効率かつ高選択的な部分酸化反応
 (阪大・有機光工学研究セ)○横野照尚、満居隆浩、松村道雄
依頼講演2 「高分子L-B膜を用いた光誘起電子移動サイクル」
 (東北大・反応研)宮下徳治
8.銀−β−アルミナからの光照射下における銀の析出
 (近畿大・九州工)○高田博成、荒川 剛
9.タンタル系ペロブスカイト化合物の光触媒特性
 (新潟大・工)○戸田健司、川上正人、佐藤峰夫、清水研一、辻 由浩、北山淑江
10.酸化チタンの光触媒活性におよぼす結晶欠陥密度の影響
 (北大・触媒セ)○池田 茂、椙山 昇、鳥本 司、大谷文章
*北海道大学 触媒化学研究センター

25/June/01

研究テーマ紹介

<短波長UV光、光触媒を利用した空気清浄化技術>
短波長UV光、光触媒を用い、他の技術を複合的に利用することにより、微粒子の除去とガス状汚染物質を同時に除去する技術。多目的で実用性のある空気清浄化技術を開発することが可能である。微粒子の除去・・・紫外線を金属膜に当て、そこから放出する光電子が微粒子を帯電させ、陽極で捕集するガス状汚染物質の除去・・・紫外線と光触媒の組み合わせによって、化学反応を促進させ、ガスを炭酸ガスなどの無害な物質へ変換する。
*埼玉大学大学院 理工学研究科 教授  坂本 和彦

18/June/01

研究室テーマ紹介

<学会活動05/23-05/25, 2001よりテーマ抜粋>
「セルロース/酸化チタン複合粒子(IV)酸化チタン坦持カーボン系球状粒子とその光触媒能」
第50回高分子学会年次大会,大阪
永岡昭二,濱崎ゆう,永田正典,石原晋一郎,伊原博隆,飯尾心
*熊本大学 物質生命化学科

28/May/01

公開講義

<平成13年度オープンハウス 研修題目(化学系)>
エネルギー変換材料の作製と機能評価
エネルギー変換に関連した材料作製と機能評価について研修する。
(1) 水を水素と酸素に分解できる複合酸化物光触媒の作製と活性試験、および光触媒の構造解析および表面状態分析
(2) 無電解めっき法による機能性薄膜の作製と構造解析
井上泰宣、松原 弘、西山 洋、斉藤信雄
*長岡技術大学

14/May/01

研究室テーマ紹介

<アナターゼ型チタニアナノ粒子のサイズ形態制御とその機構>
加水分解しやすいチタンイソプロポキシドにトリエタノールアミンで錯化処理すると,安定なチタン錯体となる.この水溶液のpHを調整して加熱経時することにより,得られる立方体状のアナタースタイプのチタニアのサイズを数nmから数10nmの範囲で制御できることが見出された.また,pHを11.5程度まで高くすると,トリエタノールアミンが形態制御剤として作用し,エリプソイド型粒子が得られることが分かった.さらには,種粒子の添加によるサイズ制御手法の確立も行った.現在は,詳細な生成機構の解明を目指して,分光学的な手法を駆使し,チタン錯体の構造やその平衡論,前駆錯体の同定などの検討を進めている.同研究室では、主として濃厚な液相系において、晶析現象を利用して機能性材料の素材となる平均サイズにして、数ナノメートルから数ミクロンのきわめてサイズ分布の狭い、いわゆる単分散粒子の新合成法の開発、サイズ・形態の制御やその機構に関する研究を行っている。さらに、単分散ナノ粒子の医薬(抗癌剤等)、磁性体、蛍光体、光触媒、化学触媒などの機能性材料への応用研究や、粒子間の相互作用、界面の物理化学に関する基礎研究にも積極的に取り組んでいる。
*東北大学 多元物質科学研究所 素材形態制御研究部門 液相制御研究分野

14/May/01

研究室テーマ紹介

<「透明の効用」コンビナトリアルケミストリー>
新薬開発に端を発したコンビナトリアルケミストリーは、現在、無機材料開発の世界にも広がりを見せている。薄膜の研究を行っている松本氏は、あたかも型染め染色のように、基板のマスキングと材料物質の堆積を繰り返すことで、組成や構造が系統的に異なる薄膜を一度に大量に作り出す技術を開発してきた。ある程度の目標を掲げて薄膜を合成するものの、何ができてくるかはわからないのが、コンビナトリアルケミストリーの面白いところ。より活性の高い光触媒を求めて、二酸化チタンと様々な遷移金属を組み合わせていたところ、できてきた薄膜の一つに磁性を持つものが見つかった。二酸化チタンにコバルトを加えてできたこの薄膜には色がない。世界初の無色透明な磁石の誕生だった。そして、更に重要なのは、磁性を持つだけでなく、それが半導体でもあるということだ。
*東京工業大学応用セラミックス研究所 松本 祐司/日経サイエンス

06/May/01

研究室テーマ紹介

<電気化学的析出法を用いた酸化物半導体薄膜の作成と光特性の研究>
電解溶液中で白金板を陽極とし金属板を陰極として電気を流しますと、金属板の表面に酸化皮膜が簡単に出来ます。その酸化皮膜の光特性を調べています。例えば金属板にTi(チタン)を用いますと、最近巷で話題になっていますTiO2(酸化チタン)皮膜ができ、わずかですが光触媒機能を示します。私としては、最近始めたばかりでどの様に発展(又は撤退)するか判りませんが、楽しく取り組んでいます。
*大阪女子大学・理学部・環境理学科 光物性研究室 河相 武利

06/May/01

研究室テーマ紹介

<セルロース/酸化チタン複合粒子(IV)酸化チタン坦持カーボン系球状粒子とその光触媒能>
50回高分子学会年次大会,大阪
永岡昭二,濱崎ゆう,永田正典,石原晋一郎,伊原博隆,飯尾心
*熊本大学 精密高分子化学研究室 伊原博隆 研究室

04/Mar/01

研究室テーマ紹介

<森 寛 研究室>
研究課題
 1)水一メタノールの光分解反応における光触媒の開発
 2)プロトン交換ゼオライト上でのオレフィンの水和反応
*都城工業高等専門学校 物質工学科

26/Feb/01

平成13年度 基盤研究(C)研究企画

<「固体触媒の活性評価法に関する総合的研究」>
地球環境問題の深刻化とともに、エネルギー及び資源の有効利用のための固体触媒の広い応用に期待が高まっている。また、固体触媒は環境負荷廃棄物を生成しない新しい化学プロセスや、環境負荷物質の無害化にも有効である。触媒性能の評価の因子として、最も鋭敏であるのが触媒反応に対する活性であり、これなくして固体触媒を語ることは出来ない。しかし、固体触媒の反応活性は、表面にある活性点の性質に対して鋭敏であると同時に、反応条件にも大きく影響される。このことが、論文に記載されている数多くの触媒間の活性比較に際し、大きな問題となっている。この問題を解決するためには、多種の固体触媒相互の単純な比較が可能となるように、モデル的な触媒反応について反応条件、分析方法などを標準化する必要がある。触媒学会参照触媒委員会では、長年にわたって共通試料の提供と、表面積測定法やCO吸着量測定法についての標準化を行い、大きな成果を上げてきている。特に、CO吸着量の測定法は、標準的な測定法として多くの研究者に利用されている。本研究の目的は、物性測定の標準化を踏まえ、固体触媒の活性評価法の調査・研究を通じ、新たに活性評価法の標準化指針を完成させることにある。
*北海道教育大学・教育学部函館校・助教授 研究代表者 松橋 博美

18/Feb/01

放電重量法

<NOx、VOCの分解>
環境汚染物質の除去方法として、放電プラズマ法による処理について研究を行っている。その放電プラズマ法の中でも、本研究室では放電重畳法という特殊な放電形態を用い、その放電重畳効果について検討している。近年では放電を重畳させるだけでなく、音波や紫外線を重畳させることやギャップ間を球状誘電体で満たし一つの電源により放電を重畳させ、その効果について検討を行っている。
■主な研究テーマ
・無声放電によるNOx除去における音波の効果
・放電によるNOx除去における鋸歯状電極形状の効果
・光触媒と無声放電によるNOx除去
・光触媒と紫外線の重畳によるNOx放電除去
・NOx除去における放射線と放電の重畳効果
・放電プラズマによるホルムアルデヒドの分解
*武蔵工業大学 電気応用研究室

11/Feb/01

日本化学会

<化学工学会 第66年会 研究発表テーマより抜粋>
■溶解度の高い水中芳香族有機塩素化合物の光触媒分解
 (名大理工総研) ○(学)神谷 徹・(正)出口清一・(正)藤間幸久
■並列管型光触媒反応器による揮発性有機化合物の光触媒分解
 (九工大情工) ○尾原孝久・(正)白石文秀
■Pdを担持した酸化チタン光触媒薄膜による水中ホルムアルデヒドの分解
 (九工大情工) ○中迫亜昇・(正)白石文秀
■連続吸脱着濃縮と光触媒分解を併用した空気中希薄ホルムアルデヒドの迅速処理
 (九工大情工) ○山口俊輔・(学)大渕雄介・(正)白石文秀・(西部技研) 山田健一郎・山内 恒・岡野浩志
■酸化チタンを用いる気相光触媒分解に及ぼす触媒担体の影響
 (富山大工) ○(学)Mohd. Nazir Ishak・(正)熊沢英博
■光触媒流動層によるダイオキシン処理
 (タクマ) ○(正)佐藤和宏・三嶋弘次・(阪府大) 安保正一
■アルマイト光触媒電極を用いた放電反応によるVOCsの分解
 (東農工大工) (学)須賀創平・○(学)宮坂宜孝・(正)桜井 誠・(正)亀山秀雄
■光触媒能を持つチタニアコーティングビーズの調製とその応用
 (創価大工) ○(学)吉川智子・(正)松山 達・(正)山本英夫
■多孔性チタニア膜を用いた膜透過型光触媒反応
 (広大工) ○(学)豊貞輝敬・(正)都留稔了・(正)吉岡朋久・(正)浅枝正司
*2001年4月2日(月)〜4日(水)、広島大学東広島キャンパス

29/Jan/01

研究実績紹介

<光触媒と紫外線を用いた超清浄空間の実現>
光触媒と紫外線を利用したガスおよび粒子状汚染物質の除去プロセスの開発について紹介。半導体をはじめとする先端産業においては、製品の高品質化、微細化が急激に進んでおり、それに伴い、それら製造工程に極めて高いレベルの清浄空間が求められている。従来、クリーンルームにおいては、超微粒子の除去が主な課題であったが、最近では、ppb濃度レベルの気体状汚染物質の除去が必要となってきている。坂本教授の研究グループでは、光触媒と紫外線を利用し、微粒子の除去とガス状汚染物質を同時に除去する装置を開発した。微粒子の除去については、紫外線を金属膜に当て、そこから放出する光電子が微粒子を帯電(マイナスの電荷を帯びる)させ、陽極(プラス)でそれを捕集することによって実現している。一方、ガス状汚染物質の除去は、紫外線と光触媒の組み合わせによって、化学反応を促進させ、ガスを炭酸ガスなどの無害な物質へ変換させることによって行われる。この装置の特筆すべき点は、装置内の微粒子やガスを、紫外線ランプで局所的に加熱した時に生じる熱対流によって流動させている点である。ファン等全く必要無く非常に経済的である。また、限られた空間内を循環させることによって、除去効率を高めているのも特徴である。さらに、紫外線の殺菌効果を利用して、細菌の除去も可能であり、食品の保存ケースへの応用も考えられている。なお本装置は、シリコンウエハの保存装置として応用され既に商品化されている。
*埼玉大学 工学部 坂本和彦 教授

22/Jan/01

研究室紹介

<ゾル―ゲル法による酸化物あるいは無機―有機ハイブリッドの合成>
金属アルコキシドからのセラミックス合成は、薄膜プロセス等への展開が可能なことから注目を集めている.特に、ケイ素アルコキシドはその多様性とガラスへの応用から、また遷移金属アルコキシドは、誘電材料や光触媒材料等の出発物質として重要である.本研究室では,有機基を持つケイ素アルコキシドから「有機修飾セラミックス」と呼ばれる新しい無機―有機ハイブリッドを合成し,その合成過程や生成物の構造解析について検討している.また、遷移金属アルコキシドの化学修飾による反応制御、様々な遷移金属酸化物の合成ルートも手掛けている.
*早稲田大学 黒田・菅原研究室

14/Jan/01

透明磁石

<TiO2利用し透明な磁石開発、光通信に応用期待>
光触媒などに使われる酸化チタンを利用して、無色透明の磁石を作ることに、東京工業大の鯉沼秀臣教授らが成功した。磁気で光をコントロールする光通信用の部品などへの応用が考えられるという。十二日付の米科学誌「サイエンス」に発表する。磁石は、鉄やニッケル、コバルトなど、一部の金属だけが持つ強い磁性を使ったもので、普通は透明ではない。鯉沼教授らは、透明な酸化チタンに、コバルトを混ぜると、磁力を持つことを発見、一センチ四方の酸化チタンにコバルトを原子レベルの厚みで重ねた。その結果、光の透過率が60%で、家庭にある普通の磁石と同じ程度の磁力を持つことを確認した。
*東工大/ODN NEWS

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