|
DATE
|
TITLE
|
ABSTRUCT
|
|
26/Jan/04
|
研究テーマ
|
<ランタノイド4f軌道を利用した高性能光触媒材料の開発>
水の光触媒的分解による水素製造は、究極のクリーンエネルギープロセスとして注目されているが、可視光応答性を持つ触媒は未だ開発されていない。申請者らは最近、希土類元素(Ln)を含む層状タンタル酸塩や層状チタン酸塩の光触媒特性が、Lnに強く依存する現象を発見した。電子構造に関する理論・実験両面からの解析より、部分占有Ln4fバンドのエネルギー準位および他の構成元素の原子軌道との混成が重要な因子であることを明らかにしている。
*熊本大学工学部物質生命化学科 町田研究室
|
|
26/Jan/04
|
研究テーマ
|
<レーザーアブレーションに関する研究>
レーザーアブレーションとは,固体材料に高強度のレーザー光を照射することにより,固体材料を気化・プラズマ化する技術です。この技術は,薄膜作成,クラスター生成,材料加工,光源,分析,医療,エネルギーなどの広範な分野で応用され,現在,最も発展的な分野のひとつです。また,この分野は,レーザー工学,量子エレクトロニクス,材料工学,プラズマ理工学,流体力学などの境界上にあり,学際性の強い分野でもあります。当研究室では,レーザーアブレーションプラズマを高密度プラズマの一種ととらえ,反応性プラズマの分野での経験をレーザーアブレーション分野で活用し,成果をあげています。
・真空中のレーザーアブレーションによる炭素クラスターの効率的生成
・真空中で生成された炭素クラスターイオンビームの応用
・レーザーアブレーションによる炭素クラスター生成の初期過程
・レーザーアブレーションプラズマと雰囲気ガスのダイナミックス
・酸素雰囲気金属チタンのレーザーアブレーションによるアナターゼ型TiO2薄膜の合成
*名古屋大学大学院工学研究科電子工学専攻
電子プロセス工学講座
|
|
19/Jan/04
|
研究テーマ
|
■酸化チタン光触媒における結晶面の役割
酸化チタンなどの半導体とよばれる物質にそのバンドギャップ以上のエネルギーをもつ光を照射すると,表面に吸着した化合物の酸化と還元反応をひきおこします.光触媒反応とよばれるこのような反応は,汚染物質の分解,エネルギー変換(次項参照)や物質変換などさまざまな応用が期待されています.酸化チタンは,それ自身無害で安価なうえ,多くの光触媒反応に活性をもつことから,もっとも有望な光触媒と考えられており,実際,汚染物質の分解反応はすでに実用化されています.このような酸化チタン光触媒は,多くの場合粉末の形で利用されていますが,一般に入手できるものは明確な結晶面をもたないため,どのような結晶面が反応にかかわっているのかがわかっていませんでした.わたしたちは,高度に結晶面の成長した酸化チタン粉末を独自に開発し,この粉末を利用することで,還元反応と酸化反応のそれぞれが進行する結晶面が異なることを見出しました.また,化学的手法で酸化チタン粉末を「削る」こと(化学エッチング法)で,種々の結晶面を持つ粉末が得られることも見出しています.現在,これらの成果を応用して,より反応に適した結晶面だけをもつ酸化チタン粉末の開発をおこなっています.
■水の光分解を志向した新しい光触媒材料の開発
光触媒を用いた水の分解反応は光を用いて水から水素と酸素を発生させるという理想的なエネルギー変換反応です.これまで水分解を目的とした光触媒について多くの研究が行われてきました.しかし,ある程度効率良く水を分解しうる光触媒の数には限りがありました.また,これらのほとんどは紫外光照射下でしか水分解活性を示しません.わたしたちは,可視光で効率よく機能する新しい光触媒材料の合成や反応系の構築によって,太陽エネルギーを有効に水素エネルギーに変換するシステムをつくりあげることをめざして研究を行っています.
■シリコン表面の構造制御法の開発
シリコン表面にマイクロ〜ナノメートルのサイズの凹凸形状をもった表面構造(テクスチャ表面構造)を形成させると,テクスチャ表面構造がもつシリコン結晶内への光閉じ込め効果によって光吸収効率が向上する結果,太陽電池としての機能を高めることができます.このようなテクスチャ表面構造を作成する方法は、これまでにもいくつか考えられていますが,わたしたちは,薬液を用いてシリコン表面を溶解させる技術(化学エッチング),金属をシリコン表面に析出させる技術(めっき),などの化学的な手法を用いて,テクスチャ表面構造をきわめて簡単に得ることに成功しました.現在,この表面構造形成のメカニズムの詳細を明らかにして,これを自在に制御することで,高効率なバルク型結晶系シリコン太陽電池を開発することをめざしています.
■有機電界発光(EL)素子の電荷移動過程の解明
有機EL素子は数Vから10V前後の直流電圧を100nmオーダーの有機薄膜に印加する事によって光を得る発光素子で、ディスプレイ素材や屋内照明素材として期待されています。その発光メカニズムはダイオードと類似しており、陽極から正孔を、陰極から電子を薄膜に注入し、それらを有機分子上で再結合させる事によって、発光エネルギーを得ています。有機ELの発光効率は電流と輝度で表されますが、薄膜中の電荷の注入、移動度、電荷の再結合割合、そして発光材料の蛍光量子収率で議論します。これまでに、電極からの電荷注入機構の解明、薄膜の界面の発光効率に及ぼす影響の考察、高分子薄膜中での発光領域の見積もりなどを行ってきました。現在は蛍光量子収率を元に発光材料の性質を研究しています。
■有機薄膜太陽電池の設計と開発
有機太陽電池は現在のシリコン太陽電池に比べ(1)低コストでの製造が期待できる、(2)軽量、フレキシブルな素子の作成が可能である、(3)大面積化が容易であるといった利点があります。この分野では半導体色素増感型(いわゆるグレッツェルセル)が高い変換効率を達成し、注目を集めていますが、実用化に当たっては固体化が避けて通れません。有機薄膜型は現状では変換効率が低いものの、完全固体型素子であること、比較的簡便な方法で作製可能なことなど様々なメリットを持っています。わたしたちは有機EL素子について長年研究を進めており、ここで得たノウハウをバックグラウンドに有機太陽電池の研究に取り組んでいます。
■界面に集合する(光)触媒粒子をつかった物質変換反応系の構築
水に溶けない有機物あるいは気相にある成分と水中の物質との反応に固体触媒を利用するには,両相にある物質を溶け合わせるための共溶媒を加えるか,あるいは激しく撹拌してエマルション状態にして,触媒表面に両相の反応物質を供給することが必要であるとこれまで考えられていました.わたしたちは,固体触媒粒子を親水性と疎水性の両方の表面をもつ異方性粒子として異相界面に配置できれば,溶媒や強撹拌を必要としなくても,効率よく(光)触媒反応が進行する系が実現できるのではないかと考え,このような界面集積能を持つ触媒(材料)の設計,合成とさまざまな反応系への応用を実施しています.
■高効率な過酸化水素電解合成電極の開発
過酸化水素は反応後に水しか残らないクリーンな酸化剤としてよく知られている物質であり,さまざまな領域で不可欠な基礎薬品となっています.従来,過酸化水素はアントラキノンの触媒的水素化酸化により有機化学的に大量合成されていますが,この方法は製造に大規模な装置が必要であるうえ,有機溶媒や不純物の分離のために多段階の煩雑な精留の操作が必要であす.また,高濃度の過酸化水素は不安定であるため,長期間の保存は困難で,輸送には漏洩,爆発の危険性が伴います.そこで,オンサイトで過酸化水素の合成する方法として,酸素の還元による電解合成法が求められつつあります.この方法は,空気中の酸素と水のみを原料として過酸化水素を合成するという簡単でクリーンな方法です.現在,この電極触媒にはカーボンが用いられていますが,中性・酸性水溶液中では低活性であるという難点があります.わたしたちは,カーボン上にある種の金属酸化物を担持させると,同条件下での活性が格段に向上することを発見し,現在実用化に向けた応用研究を行っています.
■ナノ構造を有する新規化合物の合成と応用
近年,ナノスケールの微細構造を有した新規物質の合成が盛んに行われています.その手法は多岐にわたり,物理的手法によるカーボンナノチューブの生成や化学的手法による無機メソポーラス酸化物の合成などがあります.わたしたちは,おもに化学的手法,なかでも界面活性剤などが溶液中で自己組織化することで形成するミセル構造を鋳型とする「テンプレート法」を応用して,ナノメートルオーダーの特殊な表面構造をもつ新しい無機酸化物や高分子の合成を行っています.得られるナノ構造体は,光学材料,吸着材料や触媒などのさまざまな分野での応用が期待されていますが,わたしたちは,触媒材料としての高い機能を発現させることをおもな目的として設計,合成を行っています.
*大阪大学太陽エネルギー化学研究センター 松村
研究室
|
|
12/Jan/04
|
V-TiO2触媒サイト構造変化
|
<In
situ蛍光分光XAFS(X線吸収微細構造)によるV-TiO2触媒サイト構造変化の観察>
Structural Changes of Catalysis Site of V-TiO2
Observed by In situ XAFS Combined with Fluorescence
Spectrometry
触媒作用が起きるためには、しばしば触媒中元素の特別な組み合わせを必要とする。排ガス用選択脱硝およびo-キシレン等炭化水素を選択酸化するにはバナジウム(V)とチタン(Ti)の酸化物の組合せが必要である。選択的な触媒作用がTiO2表面一層以下相当量のVを加えた場合に起こることが報告されており1ミ3)、こうした場合の少量のVサイト構造を決定することが重要である。さらに上記の触媒反応はいずれも触媒と基質間で酸化還元を伴う過程であるため、触媒反応条件にてスペクトル観察を行ない、Vのとる価数に応じたそれぞれのサイト構造を決定できればなおよい。このような重要性をもつにも関わらず、V-TiO2触媒でのVサイト構造を直接調べた研究は少ない。X線吸収微細構造(XAFS)は非晶質やハイブリッド材料の局所構造にもアプローチできる点で広く用いられているが、XAFS法を表面一層以下相当量の非晶質Vサイトについて適用すると、観測したいVの信号に周期表で直前に位置する高濃度チタンによる強い吸収(透過法)あるいは強い信号の妨害(蛍光法)を受ける。VとTiの酸化物が特別な組み合わせになっている理由として、少量であるため単原子状にまで表面に分散したVとTiの酸化物との接合部の構造が深く関与しているらしい4,5)。触媒作用に伴う構造変換、特に上記の酸化還元に伴う構造変換に対応させて触媒中のVからの蛍光X線信号のみを結晶分光により高signal/background比で取出してスペクトル測定し、この接合部の構造について解析できれば信頼度の高い情報となり、Vサイト構造と触媒機能とを関係づけられるものと期待される。ナノテクノロジーへの寄与として、(1)ナノサイズの触媒活性点構造の解明により、上記触媒系およびチタン酸化物に関わる光触媒系の構造的理解につながることと、(2)サイトの価数に応じてXAFSスペクトル測定する手法の開発の2点を挙げておく。
*東京工業大学
大学院総合理工学研究科
化学環境学専攻、物質・材料研究機構
物質研究所はりまオフィス. 泉 康雄, Dilshad
Masih, 八木信弘, Aurel-Mihai Vlaicu, 奥井眞人,
二澤宏司, 福島 整/化学工業, 693 - 697, 54(9)
(2003).
|
|
05/Jan/04
|
研究テーマ
|
<閉鎖生態系環境工学>
エネルギーの出入りは自由であるが、物質の出入りは完全に閉ざされた空間を「閉鎖系」という。閉鎖系のうち生物の生命維持を可能にするものが閉鎖生態系である。その代表例は地球である。地球へは毎日太陽エネルギーが供給され、地球内の物質は引力により宇宙への漏出が妨げられている。将来、人類の宇宙での長期生活を可能にするには、閉鎖系内で限られた種類、量の物質を効率よく循環させながら再利用する生命維持システムの開発が必要である。本研究室では、このような宇宙での閉鎖生態系ばかりでなく、地球での閉鎖生態系へも眼を向け、「閉鎖生態系環境工学」という大きな研究テーマを設定し、その問題解決のため実験と理論の両面から格闘している。メダカ、ミジンコ、クロレラからなる閉鎖生態系について数学モデルを立て実験と理論の両面から検討を行っている。ここで、メダカは雑食性の人間、ミジンコは牛のような草食性動物、クロレラは草木、野菜のような植物に相当する。メダカは雑食性であり、ミジンコとクロレラを食べる。ミジンコはクロレラを食べて個体数を増やす。クロレラはメダカとミジンコの呼吸により放出された二酸化炭素を光合成により酸素に変えるとともに、両方の生物から排泄された物質を栄養源として個体数を増やす。このような外界から隔離された人工システムを長期にわたって維持するにはどうしたらよいかについてコンピュータシミュレーションなどを通して明らかにしようとしている。また、実験室内に閉鎖環境を造り、緑藻類の光合成を利用した酸素再生システムや、人間の生命維持活動に伴って系内に蓄積される有害物質の分解処理システムの開発を行っている。具体的には、シックハウス症候群の問題を解決するため、光触媒反応を用いた空気浄化システムの実用化装置を作製している他、中国太湖で問題となっている水道水汚染問題を解決するため、新しい水処理システムの開発を行っている。その他、「超高精度数値計算法」と名付けた微分方程式を計算機の有効桁と同等の精度で解く手法を開発し、その実用化を目指している。
■高性能光触媒反応器の開発
環境中で我々の健康を脅かす有害物質の濃度は、通常ppbもしくはそれ以下のオーダーにあります。このような極低濃度の化学物質の処理に対して、私たち人間は多くの経験を持たず、現在、問題解決に苦慮しています。その身近な例として、住空間内で起こっているシックハウス症候群問題があります。厚生労労働省が80ppbという指針値を打ち出してから久しくなりますが、気密性住宅を住居とする私たちの健康は、化学建材などから放出されるホルムアルデヒドをはじめとした揮発性有機化合物により少しずつ蝕まれており、これらを確実に分解したり、除去したりできる方法を急いで確立する必要があります。1980年代、光触媒はこのような環境問題解決の立役者として注目されるようになり、現在世界中で実用化のための研究がさかんに行われています。しかしながら、その反応特性を過大評価していたり、誤って理解していたり、適材適所の利用が行なわれないため、実用化が思うように進んでいないのが現状です。極端な例を挙げるなら、実用化を検討している技術者の中にも、酸化チタンにただ光を当てさえすれば必ず分解反応が進むと誤解している人もいます。おそらく、「光触媒の活性発現には紫外線照射が不可欠である。」という内容の文章を読んだことがある人でさえ、無意識のうちに拡大解釈してしまっています。このような誤解は、明らかに「光触媒」というネーミングにあると思います。酸化チタンの触媒機能を正確に表すのであれば、むしろ「紫外光触媒」と呼んだ方がよいと思われます。また、酸化チタンへの紫外光を照射してとしても、反応場の条件をうまく設定してやらないと反応がほとんど進行しません。このような現象は、空気中の化学物質濃度が1ppm以下となったころから生じ、化学物質を単に光触媒にあてがうだけでは濃度の低下は望めません。この主な原因として、光強度が弱いことと著しい胸膜拡散抵抗の存在が上げられます。現在、光触媒に折る分解機能を付与した空気清浄機が市販されていますが、これらではホルムアルデヒド分解に対して光触媒反応の寄与はまったくといってありません。(有名メーカの空気清浄機2機をを購入し、実験によって確認)。その原因は、これらの空気清浄機の分解部の構造によります。過去5年間にわたり,当研究室では光触媒分解速度と反応器構造の関係を集中的に検討してきました。その結果、透明な酸化チタン薄膜でその内表面を被覆し、6Wのブラックライトを挿入したガラス管9本を平行に配置した光触媒反応器(以下、並列管型光触媒反応器と呼ぶ)を使えば、ppbvレベルのHCHOを濃度ゼロに向かって確実に分解できることを見出しました。本反応器では,光源と光触媒までの距離がわずかに5mmであるため反応場の光強度が大きく、また、ガラス管列上部にある電気ファンを回転されると、HCHOを含む室内空気が3m3/minの速度で反応器内に取り込まれ、高速で管内を通過するため、境膜拡散抵抗のない条件下で光触媒反応が進行します。現在さらに処理速度を実用レベルまで引き上げるため、本反応器を連続吸脱着濃縮装置と合体させた空気清浄機を製作し、その性能を検討しています。
■パラジウム担持による酸化チタン活性の向上
パラジウムを酸化チタン上へ、光析出させることにより、水に溶解する有機化合物の分解速度が飛躍的に増大することがわかりました。ホルムアルデヒドでは少なくとも、3倍以上、最大で5倍まで分解活性が増大することが明らかになりました。金属を担持した場合、酸化チタン表面にその金属特有の模様が表れます。
■光触媒による淡水魚水槽内の環境浄化
本研究室では、金魚などを飼っている淡水魚水槽内の環境を浄化する目的で、光触媒機能を利用しました。その結果、ガラス壁面でクロレラなでの緑藻類の増殖を著しく制御できるようになりました。また、水槽中の雑菌濃度がわずかなため魚が病気にかかりにくく、さらに水環境がいつでも清く保たれているので魚の食欲が旺盛であり、増殖速度が速いようです。
■光触媒反応と触媒活性関係の解明
酵素反応を利用した過酸化水素濃度の高精度測定法を導入し、光触媒反応で生成する過酸化水素濃度を測定することにより、光触媒活性の過酸化水素生成能に比例することを見出しました。過酸化水素は紫外線照射のみでも発生しますが、酸化チタン、とくにパラジウムを担持した光触媒において大きく増加することがわかりました。
*九州工業大学
情報工学部生物化学システム工学科 白石文秀
研究室
|
|
29/Dec/03
|
高活性光触媒合成
|
<超高活性半導体光触媒の合成とその触媒作用に関する研究>
(北海道大学触媒化学研究センター 大谷文章教授との共同研究)
酸化チタンなどの半導体粉末にそのバンドギャップ以上の光を照射すると、励起電子-正孔対が生成しこれがさまざまな基質と反応して、いわゆる光触媒反応を進行させます。大谷教授は酸化チタンをつかった光触媒反応の速度論的考察から、高活性光触媒の条件として高結晶化度と大表面積を両立することであると提案してきました。しかし、両物性を満足する光触媒を合成することは容易ではなく、高性能触媒はいくつかの市販品に限られていました。私たちはテーマ(6)で紹介した、有機溶媒を用いる新規な手法により合成された酸化チタンがこの両物性を満足していることに注目し、光触媒としての利用を検討したところ、期待通り、市販高活性触媒を越える優れた性能を有していることを見いだしました。この酸化チタンは様々な反応系に利用でき、また、合成条件を変化させることで、目的の反応系に最適化した物性を付与させることができます。さらに、何が光触媒反応を支配しているのか、どうすればその性能を上げることができるのか、などについて基礎および応用の両面から研究しています。
*近畿大学理工学部応用化学科
大学院総合理工学研究科物質系工学専攻
表面設計化学研究室
|
|
29/Dec/03
|
光触媒加工レーヨン
|
<光触媒酸化チタンを添加したレーヨン繊維>
優れた抗菌・消臭機能及びセルフクリーニング性を有す、耐洗濯性に優れた病院等、細菌感染が問題となる施設従業員向け、介護用シーツ、カーテン、下着等向けの光触媒レーヨン繊維を開発する。
*島根大学共同研究センター 地域共同研究部門
|
|
22/Dec/03
|
討論会
|
<第40回セラミックス基礎科学討論会プログラム より抜粋>
会場:大阪大学 吹田キャンパス
日時:平成16年1月23日
・2C-04
ゾル-ゲル法によって作製した結晶性TiO2/PDMSハイブリッド薄膜の光触媒活性
(同志社大工, 関西新技術研*) ○池谷和也,
廣田健, 芳仲捷, 山口修, 孫仁徳*, 土岐元幸*
・2B-14
アナターゼ型二酸化チタン単結晶の欠陥制御
(横浜国大院工) ○関谷隆夫, 八木澤孝俊,
栗田進
・2B-10 酸化チタンウィスカーの還元窒化反応
(新潟大工, 大塚化学*) ○堀田憲康, 鍋谷幸一,
米澤歴, 後藤俊樹*
・2P-12
水熱合成法により合成した貴金属添加酸化チタン微粒子の光触媒特性
(福井大工)
○三浦哲寛,荻原隆,呉行正,中根幸治,小形信男
・2P-13
水溶液から合成した酸化チタン薄膜の光触媒特性
(福井大工)
○梅田博之,荻原隆,呉行正,中根幸治,小形信男
・2P-14
Ti塩水溶液の電気分解によるTiO2薄膜の合成と性質
(湘南工大)
○木枝暢夫,石川悟,東慎太郎,徳久智明
*大阪大学 接合科学研究所
|
|
08/Dec/03
|
講演会
|
<理工学部/大学院理工学研究科 講演会>
日時場所: 2003/12/11(木) (13:45-15:15)
[65-214 応化会議室]
演題:
ナノ化学が活躍する機能界面-TiO2光触媒とダイヤモンドセンサー
講師: 藤嶋 昭 ((財)神奈川科学技術アカデミー
理事長)
対象: 大学院生(化学・応化) 主催: 化学
*早稲田大学
|
|
01/Dec/03
|
研究テーマ
|
<二酸化炭素を還元する光触媒の高機能化>
光エネルギーを利用して二酸化炭素を還元する光触媒の開発は、地球温暖化やエネルギー問題の解決に資する重要な研究課題である。我々は、このような光触媒の高機能化を目指した研究を行い、これまで報告された中で最も量子効率のよい均一系光触媒の開発に成功した。二酸化炭素の光触媒還元は、多様な反応を含む複雑な多段階過程を経て進行するため、これまで、その反応機構を明確にした研究はほとんどない。この事が、より有用な光触媒を開発するための深刻な阻害要因になっている。
<光エネルギーの高品位化システム(人工Zスキーム)の構築>
現在実用化されているほとんどの光触媒は、太陽光に5%しか含まれていない紫外光しか吸収せず、太陽光の主成分である可視光は有効に活用できない。可視光を利用して有用な化学反応(例えば、水による二酸化炭素の還元)を行うためには、緑色植物の光合成が行っている光エネルギーの高品位化(Zスキーム)を人工的に行うシステムの開発が必須である。このような光子を順次的に二光子利用し、高エネルギーを必要とする反応を起こす光触媒系(人工Zスキーム)の開発を目指した研究を行っている。
<多電子還元を駆動する新しい錯体光触媒の創製>
これまでに酸化還元の光触媒反応は数多く研究されてきたが、そのほとんどは、電子移動によって開始されるものであった。この場合、反応中間体としてラジカル種が発生し、多くの問題が生じてしまう。我々は、電子移動を経由しない、まったく新しい機構で進行する多電子還元光触媒の創製に成功した。この光触媒系を用いると、植物の光合成と同じ生成物分布で補酵素NAD(P)の選択的ヒドリド還元できる。現在、この光触媒の高機能化を進めるとともに、不斉光還元触媒への展開等、多様な活用法を開発している。
<錯体に配位した還元型補酵素NAD(P)Hモデル化合物の反応性解明>
植物の光合成で生成した還元型補酵素NAD(P)Hは、二酸化炭素固定の還元剤として使用されている。この補酵素およびモデル化合物の還元力をより高くできれば、様々な新規活用法が考えられる。我々は、NAD(P)モデル化合物であるBNAに、ルイス酸であるルテニウム錯体が配位することにより、その還元力が大幅に増強されるという興味深い現象を見いだした。現在、その発現機構に関して、詳細に研究を進めている。また、この現象を利用した新しい不斉還元反応の開発を行っている。
<強相関相互作用を利用した錯体の物性制御>
金属錯体を光触媒として用いるとき、様々な性質の制御が必要となる。例えば、太陽光の利用には、より長波長の光を吸収できる錯体が有利である。これまで、錯体の物性を変えるための方法として、配位子の電子的な性質を変化させる(電子吸引性・供与性基の導入する)ことが行われてきた。しかしその場合、他の物性も同時に変化してしまい、光触媒機能を低下させる原因になることが多い。そこで我々は、まったく新しい錯体物性の制御法の開発を目指し、配位子間に働く強相関相互作用を利用した、錯体の基底状態及び励起状態における物性の制御に関する研究を行っている。
<レニウム錯体の新規光反応の発見と光機能性一次元金属錯体ポリマーの創製への展開>
特異な光化学特性を有するレニウム錯体の新規光配位子交換反応を発見し、その反応機構を詳細に検討している。この反応を利用すると、新しい光機能性材料であり、分子ワイヤーとしても期待される一次元金属錯体ポリマーが合成できる。現在、有用な機能性を発現させるための分子設計指針と、より一般的な合成法の確立を目指して研究を行っている。
*東京工業大学 大学院理工学研究科 化学専攻
石谷研究室
|
|
24/Nov/03
|
公開講座
|
<第3回 公開講座
「光合成研究からエネルギー・環境・食糧問題を洞察する」>
「水分解酵素の研究とクリーンな水素エネルギー時代」
講演者:楠 正美 明治大学理工学部教授
植物は,アンテナ色素分子を使って可視領域の太陽光を吸収したあと、そのエネルギーを化学的エネルギーに変換するための驚くべきシステムを持っています。"明反応"と呼ばれるこの一連の過程は,チラコイド膜と呼ばれる生体膜上に浮遊する"光化学系T"と"光化学系U"とよばれる複合膜タンパク質の共同的作用により進行します。実に環境に適合したそのメカニズムは、1)"光化学系T"と"光化学系U"のそれぞれの反応中心が励起状態になると起こる最初の電子移動反応,2)光化学系Uで誘起される,水の酸化分解反応(2H2O→4H++4e-+O2)、3)光化学系Tからの移動電子により起こる、高エネルギー状態分子HADPH2を生産する酵素反応(NADP+2H++2e-→NADPH2),及び、4)水の酸化分解の結果生じたプロトン流により駆動される、高エネルギー状態分子ATPを生産する酵素反応(ADP+Pi→ATP)、から成ります。この講演では,明反応について全般的な概説をしますが,クリーンな水素燃料時代を見据えて,特に演者が行っている水分解酵素の研究に焦点をあて、ホットな研究の最前線に触れた話をする予定です。その訳は,水分解酵素の分子構造を決定し,そのメカニズムを解明することが自然科学として重要であるばかりではなく,現在進行している光触媒技術を飛躍させる鍵となるかもしれないからです。工学の分野では、環境汚染をもたらさない持続可能な水素燃料を水から生産する光触媒技術の開発が,本田-藤島効果の発見を契機に,精力的に行われています。この講演で,植物の水分解酵素と現在の人工的な光触媒とを比較する事により、自然から学ぶべきものは何かを論じます。
*明治大学科学技術研究所
|
|
17/Nov/03
|
酸化チタン薄膜
合成
|
<「光触媒」の応用範囲が広がる「スパッタ法」技術を開発>
酸化チタンを含む液剤を材料の表面に塗り、焼き固める従来の方法では、皮膜の厚みにムラが生じたり、また耐久性の面で問題が多く実用化が難しいと考えられていました。 今年、そんな光触媒応用の分野における"ブレークスルー"を成し遂げたのが、本学理工学部化学科の重里有三教授。「スパッタ」と呼ばれる半導体薄膜を製造する装置を使って、光触媒用酸化チタン膜の生成する画期的な方法を開発しました。従来、このスパッタ法で酸化チタンの薄膜を生成すると、なぜか光触媒機能は見られませんでした。しかし、重里教授らは光触媒のメカニズムを徹底的に明らかにすることにより、スパッタ法で高い光活性度を持つ酸化チタン薄膜を合成することに成功。もうひとつ、スパッタ法には、成膜速度が遅いため製造コストが高くなるという問題もありましたが、ドイツの国立研究所(FEP)との共同研究による最新のプロセスを用いることで、従来の方法より成膜速度が数十倍速い合成方法を確立。実用的な酸化チタンのスパッタ成膜法の開発に世界で初めて成功しました。
*青山学院大学 理工学部 重里研究室
|
|
10/Nov/03
|
研究紹介
|
<可視光応答型金属酸化物光触媒の開発>
光触媒の光の利用率を極限まで向上するために、通常では紫外光照射でしか活性を発現しない二酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、酸化ジルコニウムなどの金属酸化物を可視光で活性を発現する触媒へ変換するための調製法の開発を行っています。すでに、窒素原子を二酸化チタンにドープすることにより可視光照射下で活性を発現することが報告されていますが、可視部の吸光係数は極めて小さく、十分に活性が高いとは言えません。一方、計算化学的には硫黄原子の導入により、二酸化チタンが可視光応答性を発現する可能性が示唆されているが、硫黄原子はアニオン状態ではイオン半径が大きいために、二酸化チタンの酸素原子と置換することは極めて困難であることも指摘されています。そこで、我々は硫黄原子をカチオン状態とし、イオン半径を減少させることで二酸化チタンの結晶格子間に導入することに成功しました(図1各温度で焼成した粉末の写真。日刊工業新聞・平成15年6月24日掲載)。つまり、硫黄原子を酸素と交換する手法ではなく、カチオン状態の化合物として格子間に導入することで可視光応答型の硫黄ドープに酸化チタンの合成が世界で始めた可能になったのです。現在、この合成法の最適化とともに、紫外光でしか活性を発現しない他の金属酸化物半導体光触媒に対しても硫黄ドープによる可視光化について検討しています。さらに、硫黄以外の元素のドープによる可視光応答型光触媒についても現在研究中です。これら開発した光触媒を用いて、光エネルギーによる高付加価値化合物の合成システムの開発も行っています。
(日刊工業新聞・平成15年6月24日および8月13日掲載)
<二酸化チタン光触媒のナノスケールでの表面構造制御技術の開発>
従来全く研究されていなかった二酸化チタン粒子表面の反応活性点の解明と表面および結晶構造制御法の開発を行っています。通常の二酸化チタンは一般に球状をしており、酸化や還元の触媒活性点が混在しているため、各反応の逆反応などが起こるためその効率が特殊な反応以外は低かった。このような問題点を克服し、従来の酸化チタンの活性を大きく凌駕する所謂、真の超高活性二酸化チタン光触媒の開発を行うものです。現在までに、特殊な二酸化チタン粒子の製造方法により、結晶構造が極めて発達して低指数面が露出した二酸化チタン粒子を調製することに成功し、それぞれの面で酸化反応および還元反応が独立に進行することを明らかにしています(日刊工業新聞・平成15年7月30日および8月8日掲載)。さらに、高活性な面を選択的に露出させる技術の開発を目的として、この粒子の露出結晶面の化学的エッチング法によるナノレベルの制御技術開発を続けているところです。この研究によって反応の種類により表面構造が最適化された画期的な光触媒を開発する設計指針が確立すると考えています。これら開発した光触媒を用いて、光エネルギーによる高付加価値化合物の合成システムの開発も行っています。
(日刊工業新聞・平成15年8月13日掲載)
<機能集積型金属酸化物光触媒の開発>
二酸化チタンに代表される光触媒は、バンドギャップ以上のエネルギーの光により励起され、バルク中に電子とホールが生成します。この電子とホールにより酸化反応あるいは還元反応を進行させることが可能です。しかし、より複雑な反応(異性化反応、転移反応など)を進行させることは不可能です。そこで
二酸化チタン表面を複雑、あるいは高度な反応を進行させることが可能な助触媒で修飾することを計画しています。しかも、この助触媒は光励起により二酸化チタン中に生成する電子やホールで活性化されることが必須条件となります。シラン基を有する各種遷移金属元素化合物類を表面構造制御された二酸化チタン粒子などの金属酸化物粒子上に固定化する手法について検討を行います。さらに、二酸化チタンのみに効率よく光が吸収され、遷移金属元素化合物である活性中心には電子あるいはホールが効率よく注入されるような触媒の合成を目的として遷移金属元素化合物を粒子上に部分的に局在化させて導入する手法の開発を行うことを計画しています。得られた遷移金属元素化合物を固定化した複合型光触媒を用いて、光照射条件下で固定化した遷移金属元素化合物依存性の反応の触媒活性を評価することを計画しています。
<高活性二酸化チタン光触媒を用いた環境調和型有機合成システムの開発>
半導体光触媒反応は吸熱過程を進行させることも可能であり、全く新しい有機合成経路を開拓することが期待されます。たとえば、これまで困難とされていた分子状酸素あるいは水を用いたオレフィンやナフタレンの選択的部分酸化反応を効率良く進行させるシステムの構築に成功しています。(日刊工業新聞・平成15年8月13日掲載)現在、さらに新たな反応を開拓するとともに、反応効率や立体特異性を向上させるための研究を行っています。
<金属酸化物光触媒電極を用いた有機電解合成システムの開発>
このプロジェクトはまだ、準備段階です。二酸化チタン電極を用いて光エネルギーと電気エネルギーの連携により通常の貴金属電極を用いた条件では反応しない条件下で、高効率、高選択的に酸化反応が進行するシステムの構築を計画しています。
*九州工業大学物質工学科応用化学教室
横野研究室 機能触媒創製工学講座
|
|
03/Nov/03
|
研究室紹介
|
<クリーンエネルギー開発のための多機能を備えた光触媒粒子の構築>
近年深刻化している地球規模でのエネルギー・環境問題を根本的に解決するには,エネルギー源として太陽光などの自然エネルギーを使うシステムを開発しなくてはなりません。この一つの方法として,光触媒を用いた水の水素と酸素への分解反応が注目されています。この反応で得られる水素は,ガソリンや天然ガスのような化石燃料とは異なり,枯渇問題がなく,燃えて水に戻るクリーンエネルギーです。しかし,太陽光を使ってこの反応を効率良く行うことができる光触媒は,いまだ開発されていません。当研究室では,この実現に向けて,水の光分解反応に高活性を示す粉末系半導体光触媒材料の開発を行っています。この開発には,光吸収,光生成した電子や正孔の分離,さらには触媒表面でそれらのキャリアの酸化還元反応場という多機能を備えた光触媒粒子を構築することが不可欠です。この構築において,ナノサイエンスが重要な役割をすると期待されます。エネルギー・環境問題を解決するための究極の反応とも言えるこの水の光分解反応は,最も基本的な人工光合成系と見なすことができます。その実現は化学者の大きな夢の一つであるとともに,社会的にも重要なテーマであります。
*東京理科大学 理学部第一部 応用化学科 工藤研究室/日経ナノテクノロジー
|
|
27/Oct/03
|
超清浄空間の実現
|
<光触媒と紫外線を用いた超清浄空間の実現>
半導体をはじめとする先端産業においては、製品の高品質化、微細化が急激に進んでおり、それに伴い、それら製造工程に極めて高いレベルの清浄空間が求められている。従来、クリーンルームにおいては、超微粒子の除去が主な課題であったが、最近では、ppb(10億分の1)濃度レベルの気体状汚染物質の除去が必要となってきている。坂本教授の研究グループでは、光触媒と紫外線を利用し、微粒子の除去とガス状汚染物質を同時に除去する装置を開発した。微粒子の除去については、紫外線を金属膜に当て、そこから放出する光電子が微粒子を帯電(マイナスの電荷を帯びる)させ、陽極(プラス)でそれを捕集することによって実現している。一方、ガス状汚染物質の除去は、紫外線と光触媒の組み合わせによって、化学反応を促進させ、ガスを炭酸ガスなどの無害な物質へ変換させることによって行われる。この装置の特筆すべき点は、装置内の微粒子やガスを、紫外線ランプで局所的に加熱した時に生じる熱対流によって流動させている点である。ファン等全く必要無く非常に経済的である。また、限られた空間内を循環させることによって、除去効率を高めているのも特徴である。さらに、紫外線の殺菌効果を利用して、細菌の除去も可能であり、食品の保存ケースへの応用も考えられている。なお本装置は、シリコンウエハの保存装置として応用され既に商品化されている。
*埼玉大学地域共同研究センター 坂本和彦教授
|
|
20/Oct/03
|
メタンの
カップリング反応
|
<光触媒を用いて天然ガスの主成分であるメタンからエタンを生成>
現在、一般に知られる光触媒反応は、二酸化チタンなどで知られる半導体光触媒を 用いたものがほとんどであるが、我々は金属を光触媒として用い、研究を行っている。金属光触媒を用いた理由としては、総研大の松本らによる実験の結果がある。松本らは極低温・極低圧の条件下において、Cu
(111)上に吸着したメタンに紫外光を照射することにより、Cu表面上に吸着メチルが生成し、さらにその表面を加熱することでエチレンが生成することを確認した。この結果は、Cu表面上においてメタンのカップリング反応が進行したことを表しており、金属光触媒の可能性を示唆している。
メタンのカップリング反応は吸熱反応であり、気相中で反応を進行させるためには通常約800℃という高温を必要とする。しかし、我々は松本らの実験結果から、金属光触媒を用いることにより、メタンのカップリング反応を室温で進行させることができないかと考え、銅系触媒を主に用い実験を行っている。
*筑波大学
物質工学系 中村研究室
|
|
13/Oct/03
|
研究プロジェクト
|
<ヘテロ界面の量子設計に基づく極限環境耐久性無機材料の研究開発>
[研究の概要]ナノテクノロジーの産業展開の鍵となる異種物質ヘテロ界面に関して、計算化学、理論化学などを活用した量子レベル設計手法を開発します。特に、超高分散、超高圧、超高温、極低濃度、超高エネルギーなど極限環境下でもナノレベルでの複合構造を維持し、高い機能を発現するためのヘテロ界面の条件を原子・電子レベルで解析することで、最終的にはセラミックス担持超高分散貴金属触媒、極低濃度の環境汚染物質を捕集分解できる光触媒、超苛酷環境でも高い性能を発揮する潤滑剤、励起原子・イオンによるスパッタ条件でも高い安定性と長寿命を維持するプラズマディスプレイ用保護膜の設計原理を開発する。
[研究の目的]分子設計手法に基づく無機機能材料の研究開発は、これまで多くの研究施設で行われてきていますが、量子レベルでの設計については数十原子程度からなる単純系に限られているのが現状です。これに対し我々は最近、独自の理論、アルゴリズムにより1000原子以上の大規模系のダイナミックスを量子レベルで扱うことができる高速化量子分子動力学法の開発に成功しました。そこで、本研究開発ではナノテクノロジーの産業展開の鍵となる異種物質ヘテロ界面の設計に焦点をあて、苛酷な使用環境下でもナノレベルでの複合構造を維持し、高い機能を発現するためのヘテロ界面の条件を量子レベルで解明します。さらにその結果に基づき、セラミックス担持高分散金属触媒など上記の極限環境耐久性無機材料の設計原理を開発します。
[研究の特色]数十原子からなる単純系を密度汎関数法などの手法で量子論的に計算することは広く行われています。しかし、我々が目的とする極限環境耐久性材料の設計は、このような単純系の計算では全く対応できず、我々が開発した高速化量子分子動力学法によって初めて可能になるものであり、極めて独創的で、他に類をみない研究と言えます。
[期待される成果]極限環境耐久性無機材料が我々の新しい理論化学手法により設計されると、現在共同研究を行っている20社以上の自動車会社、電気・エレクトロニクス企業、化学関連企業などによりすぐに産業化される可能性が非常に高く、本研究開発が産業・経済・社会に及ぼす波及効果は非常に大きいと言えます。さらに、開発する分子設計ソフトウェアは機械、エレクトロニクス、化学、環境分野のみならず、医薬・農薬分野、バイオテクノロジー分野など幅広い市場を有する化学ソフトウェア産業という新産業創出を実現します。
*東北大学未来科学技術共同研究センター
|
|
15/Sep/03
|
講演会
|
<第41回若手材料研究会「光触媒開発の最前線」>
1.日 時: 2003年10月21日(火)
2.場 所:
名古屋工業大学 2号館3階 WY教室(名古屋市昭和区御器所町)
3.参加費: 無料
4.プログラム
■環境浄化用の光触媒
橋本 和仁 (東大先端研センター)
■金属を用いた光触媒と金属に用いる光触媒
垰田 博史(産業技術総研中部センター)
■可視光応答型光触媒
多賀 康訓(豊田中央研)
主催:日本鉄鋼協会・日本金属学会東海支部若手材料研究会
*名古屋工業大学大学院/日本金属学会東海支部
|
|
08/Sep/03
|
研究テーマ
|
<可視光応答型金属酸化物光触媒の開発>
光触媒の光の利用率を極限まで向上するために、通常では紫外光照射でしか活性を発現しない二酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、酸化ジルコニウムなどの金属酸化物を可視光で活性を発現する触媒へ変換するための調製法の開発を行っています。すでに、窒素原子を二酸化チタンにドープすることにより可視光照射下で活性を発現することが報告されていますが、可視部の吸光係数は極めて小さく、十分に活性が高いとは言えません。一方、計算化学的には硫黄原子の導入により、二酸化チタンが可視光応答性を発現する可能性が示唆されているが、硫黄原子はアニオン状態ではイオン半径が大きいために、二酸化チタンの酸素原子と置換することは極めて困難であることも指摘されています。そこで、我々は硫黄原子をカチオン状態とし、イオン半径を減少させることで二酸化チタンの結晶格子間に導入することに成功しました。つまり、硫黄原子を酸素と交換する手法ではなく、カチオン状態の化合物として格子間に導入することで可視光応答型の硫黄ドープに酸化チタンの合成が世界で始めた可能になったのです。現在、この合成法の最適化とともに、紫外光でしか活性を発現しない他の金属酸化物半導体光触媒に対しても硫黄ドープによる可視光化について検討しています。
<二酸化チタン光触媒のナノスケールでの表面構造制御技術の開発>
従来全く研究されていなかった二酸化チタン粒子表面の反応活性点の解明と表面および結晶構造制御法の開発を行っています。通常の二酸化チタンは一般に球状をしており、酸化や還元の触媒活性点が混在しているため、各反応の逆反応などが起こるためその効率が特殊な反応以外は低かった。このような問題点を克服し、従来の酸化チタンの活性を大きく凌駕する所謂、真の超高活性二酸化チタン光触媒の開発を行うものです。現在までに、特殊な二酸化チタン粒子の製造方法により、結晶構造が極めて発達して低指数面が露出した二酸化チタン粒子を調製することに成功し、それぞれの面で酸化反応および還元反応が独立に進行することを明らかにしています。さらに、高活性な面を選択的に露出させる技術の開発を目的として、この粒子の露出結晶面の化学的エッチング法によるナノレベルの制御技術開発を続けているところです。この研究によって反応の種類により表面構造が最適化された画期的な光触媒を開発する設計指針が確立すると考えています。
<機能集積型金属酸化物光触媒の開発>
二酸化チタンに代表される光触媒は、バンドギャップ以上のエネルギーの光により励起され、バルク中に電子とホールが生成します。この電子とホールにより酸化反応あるいは還元反応を進行させることが可能です。しかし、より複雑な反応(異性化反応、転移反応など)を進行させることは不可能です。そこで
二酸化チタン表面を複雑、あるいは高度な反応を進行させることが可能な助触媒で修飾することを計画しています。しかも、この助触媒は光励起により二酸化チタン中に生成する電子やホールで活性化されることが必須条件となります。シラン基を有する各種遷移金属元素化合物類を表面構造制御された二酸化チタン粒子などの金属酸化物粒子上に固定化する手法について検討を行います。さらに、二酸化チタンのみに効率よく光が吸収され、遷移金属元素化合物である活性中心には電子あるいはホールが効率よく注入されるような触媒の合成を目的として遷移金属元素化合物を粒子上に部分的に局在化させて導入する手法の開発を行うことを計画しています。得られた遷移金属元素化合物を固定化した複合型光触媒を用いて、光照射条件下で固定化した遷移金属元素化合物依存性の反応の触媒活性を評価することを計画しています。
*九州工業大学
応用化学研究室 機能触媒創製工学講座
|
|
08/Sep/03
|
金属錯体
|
<ジイミン白金錯体・魅惑の光>
金属を中心に有機物・無機物が結びついた金属錯体の中には、鮮やかな色を持つものや、光を発するものが存在する。金属に様々な分子を繋げることで、金属やその周りを取り囲む分子の電子状態が変化して、美しい色が現れるのだ。どの金属を使うか。それに何を結びつけるか。その組み合わせにより、発色・発光の可能性は無限に広がる。ジイミン白金錯体は、液体に溶かした状態では無色透明だ。それが、結晶化すると宝石のように美しい赤い光を発する。これは、白金の錯体の分子構造が、幾重にも層をなして初めて、白金イオン間の相互作用により金属と配位子との間に電荷の移動が起こるためだ。全く同じ白金錯体の結晶でも、きれいに積み重なった構造をとっていないものは、電子の遷移が起こらず白い結晶になる。更に面白いことに、この赤い結晶を冷やしていくと、赤に替わって黄緑色の光を発するようになる。これは温度の変化によって、また別の電子状態に変化したためだ。このように、金属錯体ではその構造だけではなく、温度や圧力、湿度といった周囲の環境によっても、発色・発光をコントロールすることができる。発光する金属錯体は、光を吸収した活性化状態が比較的安定しているため、光エネルギーを化学エネルギーに変換する光触媒としての利用が考えられている。また、最近注目を集めているエレクトロ・ルミネッセンスといった次世代ディスプレイへの応用も可能だろう。
*奈良女子大学大学院人間文化研究科助教授
加藤 昌子/日東電工 日経サイエンス
|
|
11/Aug/03
|
カプセル化技術
|
<「新潟大学研究シーズプレゼンテーション」よりピクアップ」>
既存の産業の高付加価値化、新しい産業の創出のためには企業単独ではなく、大学等との連携による研究開発、製品開発が重要となっています。政府は大学の持つ研究シーズを産業化に結びつけるため、産学官連携による研究開発制度の新設や、大学教員への規制緩和、大学の独立行政法人化等、産学連携が行いやすい環境を整えつつあります。
こうした中で、地域企業と大学の研究者がマッチングを図れる場を提供するため、大学と支援機関が協力し、大学が持つ研究シーズの紹介を行います。
「各種素材の微粒化・複合化・カプセル化による高付加価値素材の調製
」
可食性素材(澱粉、天然多糖類、脂肪酸類など)、各種廃棄物(古紙繊維、プラスチックス)、生分解性ポリマー(ポリ乳酸、ポリヒドロ酪酸など)などのような多種多様な素材を微粒化・複合化し、これらをマトリックスとした異種物質との複合微粒子あるいはナノ・マイクロカプセルなど、すなわち高付加価値素材を調製している。異種物質として、食材(生理活性物質、栄養素、医薬)、農業分野材(農薬、肥料、フェロモンなど)、環境浄化材(吸着材、光触媒など)、土木・建築材(吸収材、調湿材、蓄熱材など)、などを選択することにより、多分野における応用が可能となる。
工学部 化学システム工学科 助手 田口 佳成 氏
日時:平成15年9月18日(木) 9:40〜15:50
会場:新潟大学 工学部 103、203、204講義室
新潟市五十嵐2の町8050 TEL:025-262-6704(工学部庶務係)
参加費:無料 (当日名刺をご持参ください)
申込方法:申込書によりファックスかメールで9月12日(金)までにお申込ください。
問合せ先:(財)信濃川テクノポリス開発機構 企業支援課
長岡市四丁目1番地9 TEL:0258-46-9711 FAX:0258-46-4106
*新潟大学地域共同研究センター
|
|
04/Aug/03
|
界面触媒型光触媒
|
<水と有機溶媒の境目で反応を進める「界面触媒」型の酸化チタン光触媒を開発>
親水性の酸化チタンの一部を親油性に変えて、原料ベンゼンと水の2層間で働かせると、光触媒の合成反応でフェノールが生成した。これを使えば、揮発有機化合物(VOC)汚染の地下水など、通常の光分解反応も効率化が図れそうだ。北海道大学触媒化学研究センターの大谷文章教授と大阪大学太陽エネルギー化学研究センターの池田茂助教授は、水と有機溶媒の境目で反応を進める「界面触媒」型の酸化チタン光触媒を開発した。親水性の酸化チタンの一部を親油性に変えて、原料ベンゼンと水の2層間で働かせると、光触媒の合成反応でフェノールが生成した。これを使えば、揮発有機化合物(VOC)汚染の地下水など、通常の光分解反応も効率化が図れそうだ。この研究は科学技術振興事業団のさきがけ研究で行われた。同グループは酸化チタン光反応による有機合成を研究しているが、酸化チタンは親油性の有機化合物原料となじまない問題があった。今回はまず、酸化チタン粉末に少量の水を加え、粒子数十個が凝集した固まりを作製。これをアルキル化剤を溶かした有機溶媒に加えると、凝集体の内側は親水性のままで、外側だけがアルキル化され親油性になる。その後、水中にあけると粒子はバラバラになり、親水・親油性を併せ持った触媒粒子が得られた。これを下層が水、上層がベンゼンの反応装置に加えて界面に置き、紫外線照射したところ、光触媒反応でフェノールが生成した。2層反応なのに撹拌が不要で、原料の有機層だけをポンプで入れ替えることもできそう。さらに、酸化チタンの光分解反応で、VOCが混入した水の浄化や排水の有機物処理にも使えるとみられる。通常の酸化チタン粒子を水分散したものでは濁って光が届かず、水中に酸素を吹き込むとVOCも逃げてしまうなどの課題があるからだ。界面触媒ならば汚染水の上で空気中の酸素を取り込みながら、効率的な分解ができると期待できそうだ。(日刊工業新聞 記事より)
*北海道大学触媒化学研究センター 大谷文章教授
大阪大学太陽エネルギー化学研究センター 池田茂助教授
|
|
21/July/03
|
研究テーマ
|
<メタンの光解離とメチル基の熱手基カップリングによるエタン合成>
現在、一般に知られる光触媒反応は、二酸化チタンなどで知られる半導体光触媒を用いたものがほとんどであるが、我々は金属を光触媒として用い、研究を行っている。金属光触媒を用いた理由としては、総研大の松本らによる実験の結果がある。松本らは極低温・極低圧の条件下において、Cu
(111)上に吸着したメタンに紫外光を照射することにより、Cu表面上に吸着メチルが生成し、さらにその表面を加熱することでエチレンが生成することを確認した。この結果は、Cu表面上においてメタンのカップリング反応が進行したことを表しており、金属光触媒の可能性を示唆している。メタンのカップリング反応は吸熱反応であり、気相中で反応を進行させるためには 通常約800℃という高温を必要とする。しかし、我々は松本らの実験結果から、金属光触媒を用いることにより、メタンのカップリング反応を室温で進行させることができないかと考え、銅系触媒を主に用い実験を行っている。
*筑波大学物質工学系
中村研究室
|
|
14/July/03
|
講演会
|
<講演ピックアップ:「強相関ソフトマテリアルの動的制御」>
「21世紀型材料の実現を目指す─高機能性と環境適合性の真の調和」
日時:2003年7月28日(月)、29日(火)
場所:京都工芸繊維大学 総合研究棟4階多目的室
7月28日(月)15:00〜16:20 一般講演(20分×4)小林
範久(千葉大)
「光触媒を用いたDNA/ポリアニリン高次複合体の構築と光電機能素子への展開」
*京都工芸繊維大学
|
|
07/July/03
|
研究テーマ
|
<ヘテロ界面の量子設計に基づく極限環境耐久性無機材料の研究開発>
研究の概要:ナノテクノロジーの産業展開の鍵となる異種物質ヘテロ界面に関して、計算化学、理論化学などを活用した量子レベル設計手法を開発します。特に、超高分散、超高圧、超高温、極低濃度、超高エネルギーなど極限環境下でもナノレベルでの複合構造を維持し、高い機能を発現するためのヘテロ界面の条件を原子・電子レベルで解析することで、最終的にはセラミックス担持超高分散貴金属触媒、極低濃度の環境汚染物質を捕集分解できる光触媒、超苛酷環境でも高い性能を発揮する潤滑剤、励起原子・イオンによるスパッタ条件でも高い安定性と長寿命を維持するプラズマディスプレイ用保護膜の設計原理を開発する。
研究の目的:分子設計手法に基づく無機機能材料の研究開発は、これまで多くの研究施設で行われてきていますが、量子レベルでの設計については数十原子程度からなる単純系に限られているのが現状です。これに対し我々は最近、独自の理論、アルゴリズムにより1000原子以上の大規模系のダイナミックスを量子レベルで扱うことができる高速化量子分子動力学法の開発に成功しました。そこで、本研究開発ではナノテクノロジーの産業展開の鍵となる異種物質ヘテロ界面の設計に焦点をあて、苛酷な使用環境下でもナノレベルでの複合構造を維持し、高い機能を発現するためのヘテロ界面の条件を量子レベルで解明します。さらにその結果に基づき、セラミックス担持高分散金属触媒など上記の極限環境耐久性無機材料の設計原理を開発します。
研究の特色:数十原子からなる単純系を密度汎関数法などの手法で量子論的に計算することは広く行われています。しかし、我々が目的とする極限環境耐久性材料の設計は、このような単純系の計算では全く対応できず、我々が開発した高速化量子分子動力学法によって初めて可能になるものであり、極めて独創的で、他に類をみない研究と言えます。
*東北大学未来科学技術共同研究センター 宮本 明
教授
|
|
30/June/03
|
研究テーマ
|
<高性能光触媒材料の開発および光触媒メカニズムの探求>
・酸化物光触媒をスパッタリング法で作製し、可視光に応答する高効率の材料を開発する
・光触媒の光学的応答、電気的応答を調べ、反応メカニズムを明らかにする。
<遷移金属酸化物薄膜試料の電子物性および表面・界面状態の研究>
・電荷秩序を示す遷移金属酸化物の薄膜試料をレーザーアブレーション法で作成し微細加工を施した上で電気抵抗率測定や高電場印可実験を行い、種々の電荷秩序相のダイナミクスの理解を目指す。
・遷移金属酸化物のもつ豊かな機能の応用を視野に入れ、遷移金属酸化物の組み合わせと加工法による新奇な特性の開発のために表面や界面の構造・電子状態を実験的に探求する。
*上智大学 理工学部物理学科 表面界面物理研究室(坂間
弘)
|
|
23/June/03
|
研究テーマ
|
<複合微粒子の構造・機能設計と高性能触媒の開発>
・担持型遷移金属カーバイド触媒の調製と触媒作用
・酸化物触媒上での光触媒作用
・in-situ XAFS法による触媒の構造解析
・噴霧反応法を用いた複合酸化物超微粒子の調製と物性
*千葉大学 有機応用化学講座 有機工業化学教育研究分野 一國
伸之 講師
|
|
23/June/03
|
研究支援テーマ
|
<太陽エネルギー利用による全館空気改質システムの試作/金沢大学共同研究センター協力会>
ディーゼル粉じん及びタバコ煙に含まれる多環芳香族炭化水素を対象に長石粒子による軽減効果を調べ,以下の成果を得た。長石粒子により多環芳香族炭化水素の軽減効果が認められ,その効果は二酸化チタン塗布珪藻土粒子の効果と類似し,光照射により増大した。この作用は(1)粒子による粉じんや煙の物理的除去と(2)長石に含まれる二酸化チタンを含む酸化金属による光触媒酸化反応との複合効果と考えられた。
研究成果の今後の活用:長石粒子による空気浄化効果が確認された。今後,その最適条件の検索により,より効果の強い製品開発が期待できる。
*金沢大学
薬学部
早川和一教授・協同組合 エコアース(石川県)
|
|
16/June/03
|
講演会
|
<第2回 東洋大学工業技術研究所特別講演会>
「次世代環境半導体の創製と電子デバイスへの展開」
研究代表者 東洋大学工学部 電気電子工学科教授
小室修二 氏
日時:平成15年7月24日(木)
13:30〜16:40
会場:東洋大学川越キャンパス(工学部)4号館2階 421教室
申込:参加申込書を使用し、FAX(049-232-0981)
申込締切:平成15年7月18日(金)まで
入場:無料
【講演概要】
2001年度から2002年度に亘って行われたプロジェクト研究の成果を、次の項目を柱とした講演を行います。
1)環境半導体として近年注目を集めているベータ鉄シリサイド(β-FeSi2)の薄膜化における核形成および成長過程の検討と、赤外発光デバイスへの応用の可能性。
2)光触媒効果を有する酸化物半導体の酸化チタン(TiO2)薄膜の単相化(ルチル型およびアナターゼ型)と光学特性評価。
3)燃料電池・酸化還元触媒用途のランタンマンガナイト(LnMnO4)セラミックスの作成と評価。
*東洋大学工業技術研究所
|
|
09/June/03
|
触媒活性高性能化
|
<ランタノイド4f軌道を利用した高性能光触媒材料の開発>
水の光触媒的分解による水素製造は、究極のクリーンエネルギープロセスとして注目されているが、可視光応答性を持つ触媒は未だ開発されていない。申請者らは最近、希土類元素(Ln)を含む層状タンタル酸塩や層状チタン酸塩の光触媒特性が、Lnに強く依存する現象を発見した。電子構造に関する理論・実験両面からの解析より、部分占有Ln4fバンドのエネルギー準位および他の構成元素の原子軌道との混成が重要な因子であることを明らかにしている。
<層状酸化物のナノ複合体光触媒の開発
ナノスケールの複合体をデザイン>
新しい光触媒材料への応用を目的として、チタン酸塩、タンタル酸塩、バナジン酸塩などの層状複合酸化物半導体の層間架橋によるナノ・メソ多孔体の合成に挑戦している。層間架橋とは、層状ホストの層と層との隙間に異なる半導体微粒子の支柱を形成させ、細孔構造とともに局所的なヘテロ接点を構築する有効な手法である。層の組成と支柱の組み合わせで極めて多様な組み合わせが可能で、高い光触媒作用の発現が期待できる。
<層状銅酸化物のインターカレーションによる機能性材料の開発>
種々の層状酸化物はその層と層との隙間(層間)のイオンを交換したり、他の物質を取り込んだりする機能をもっている(インターカレーション)。例えば水を分解する光触媒、層状タンタル酸塩の層間に塩化銅を挿入した複合体の合成を示している。層間に多様な物質を挿入することによって物性が大きく変化し、電気的、光学的、化学的機能性が発現する。この他、Cuを含む酸化物高温超伝導体の中でも最も二次元的性質が強いBi系化合物の層間にヨウ化リチウムやヨウ化銅がインターカレートされる新たな現象を発見した。インターカレーションに伴う結晶構造や電子状態の変化を追跡するとともに、超伝導特性の制御を調べている。また、212型層状銅酸化物において、層間にインターカレートした酸素が電気伝導性に及ぼす影響を、欠陥反応式に基づいて定量的に評価している。
*熊本大学 物質生命化学科
応用触媒化学研究室(町田研)
|
|
26/May/03
|
研究紹介
|
<光触媒を利用したエネルギー変換および新規な有機合成の開発を主な目的とする研究>
■水の光分解
水の酸化が二酸化チタン電極系と同様の機構で起こっており、二酸化チタン表面近くにバンドの曲がりが存在することが重要であることを示している。水素発生には、白金を担持した二酸化チタン粉末を用い、溶液に臭化物イオンを加えて電子供与体とした。この反応系と酸素発生系を図1の様に組み合わせることにより、定常的な水の分解を実現することに成功した。また、光合成反応の仕組みにならって、二つの反応系を油相中のキノン化合物の酸化還元反応を利用して連結することにも成功している。これらの結果は、二つの光触媒反応を連結して水の分解に成功した最初のものである。
■ナフタレン、オレフィン類の部分酸化反応
種の二酸化チタン粉末の活性を検討すると、高活性粉末はルチルとアナターゼの両方を含んでいることがわかった。その代表は、P-25(デグッサ)粉末である。この結果から、もともとルチルとアナターゼを含んでいない純粋ルチル粒子(NS-51,
6.5 m2g-1)と純粋アナターゼ粒子(ST-01, 236
m2g-1)を単に物理的に混合して用いることを試みた。その場合の光触媒活性は、示したように、両者の混合によって明らかな向上が確認された。最適条件ではP-25粉末よりも高活性な光触媒を得ることができた。ルチル、アナターゼの混合粉末のSEM写真では、ルチル粒子上に、微小なアナターゼ粒子が担持された構造となっており、これが両者の協同効果を可能にしていると考えられる。
■二酸化チタン粉末上の酸化および還元サイト
結晶面の成長した単結晶粒子から成る二酸化チタン粉末を合成し、その粒子上の反応サイトを調べた。光触媒反応により還元的に白金を、また酸化的に二酸化鉛を堆積させたルチル型二酸化チタン粒子のSEM像を観ると、還元サイト(白金析出部)と酸化サイト(二酸化鉛析出部)がはっきり分かれており、それぞれが(110)面および(011)面上にあることがわかった。なお、アナターゼ粒子でも白金と二酸化鉛の析出サイトの違いが見られたが、その違いはルチル粒子ほど顕著ではない。
■二酸化チタン光触媒反応の基本原理
以上の結果より、二酸化チタン光触媒の一般的な性質として、次の原則が導かれた。
1)電子アクセプター濃度が高い条件(特に溶液中)で、酸化されやすい物質を反応(分解)させる場合には、純度が高ければどのような粉末でも高活性を示す。ただし、光強度が非常に強くなると、比表面積が問題になる。
2)酸素を電子アクセプターとして酸化されやすい物質を反応(分解)させる場合には、比表面積の大きい微粒子アナターゼ粉末が適している。ただし、微粒子粉末は凝集構造を取りやすく、凝集体内部への物質拡散が起こりにくいため、液相反応のような物質拡散が問題となるような系ではかえって効率が低下する。
3)酸化されにくい物質の反応(分解)は電極的な機構で進行するためにバンドの曲がりが必要であり、粒子径の大きなルチル粒子が適している。ただし、酸素が電子アクセプターである場合には、純粋ルチル粒子から酸素への電子移動速度は遅く、ルチルとアナターゼの混合粉末が高活性を示す。
*大阪大学 太陽エネルギー変換研究センター 松村研究室
|
|
19/May/03
|
研究紹介
|
<無機酸化物単結晶の作成と電子物性>
酸化物超伝導体に代表される遷移金属酸化物は酸素の量、遷移金属の種類、結晶構造によって、金属(超伝導体も含む)、半導体、絶縁体と多彩な物性を示す大変興味ある物質である。光触媒半導体として注目されているTiO2系に注目し、単結晶育成から欠陥制御、光励起状態からの緩和過程、超高圧下での光学物性測定など多方面から幅広い研究を行っている。(共同研究先:北陸先端大学・水谷グループ、理化学研究所・瀬川グループ)
*横浜国立大学工学部
知能物理工学科 栗田・関谷研究室
|
|
19/May/03
|
研究紹介
|
<元光触媒による安定・有害化合物の分解・除去に関する研究・調査>
還元的な化学プロセスを用いることによって、塩化ベン
ゼン陽動体およびフッ素化ベンゼン誘導体を選択的に脱塩素化、脱フッ素化すること
ができる。導電性高分子のひとつであるポリパラフェニレンは、この反応を可視光照
射下で進行させる。含ハロゲン化合物の毒性は含まれるハロゲン原子の数を減らすことによって低減することが可能であることから、本技術はPVB、ダイオキシンなど
の有害含ハロゲン化合物の分解処理法の基本技術として応用展開への基礎と考えられる。
*大阪大学大学院工学研究科 助教授 和田 雄二/財団法人レーザー技術総合研究所
|
|
05/May/03
|
防食新技術
|
<TiO2皮膜基板と防食する対象物を配線で結び光触媒効果で低コストの防食新技術を開発>
宇都宮大学工学部の吉原左知雄助教授と日本プレーテック(栃木県西那須野町)は、光触媒機能を使ってさびを防ぐ新しい技術を開発した。光触媒と防食する対象物を電気的に配線する簡単な手法。吉原助教授は、まだ原理はわかっていないとしながらも、従来法より低コストかつ簡単に、自動車や構造物などの防食ができる可能性があると期待している。日本で橋や鉄鋼構造物の金属のさびや腐食を防ぐ費用は、GDP(国内総生産)の1%に達するといわれ、効果的な低コストの防食法が求められてきた。開発した防食法は、酸化チタン皮膜をつけた基板と防食する対象物を配線で結ぶだけ。酸化チタン皮膜に光を当てれば、さびや腐食が防げる。太陽光など紫外線を含む光があたる部分に、酸化チタン皮膜を置くことで、低コストな防食が可能とみている。研究グループは、光触媒機能をもつ酸化チタン皮膜をつけた石英ガラス基板と、鉄−クロム合金めっき膜をつけた水晶振動子とを、配線で電気的に結合して防食効果を確認した。特性を改善していけば、光が当たるところに光触媒基板や大型のパネルをおき、自動車から鉄製構造物などまで防食が可能とみて、さらに特性や防食のメカニズムを探る。
*宇都宮大学/日本工業新聞
|
|
14/April/03
|
高出力紫外線
発光ダイオード
|
<従来の10−20倍の出力がある紫外線発光ダイオード(LED)デバイスを開発>
樹脂の接着効果を引き出す光源として広く工業利用されている紫外線ランプに代わる新しい光源として注目されており引き合いはすでに100社を超えた。徳島県内で上場が最も近い有力企業として注目されている。新開発のLEDは波長が370ナノメートル以下の紫外線を使うのが特徴で、白色を出すのにRGB(赤緑青)蛍光体の素子を組み合わせる必要はない。ランプに比べ電源や配線を含めた機構の大きさは20分の1以下、消費電力と発熱量はそれぞれ約10分の1で済む。高出力タイプでは直径8ミリのデバイスに12個のLEDチップを実装、出力は紫外線ランプに匹敵する20ミリ−30ミリワットを実現した。同社の村本宜彦社長は「近い将来、汚れを分解する光触媒を使った空気清浄機や超薄型のフルカラーディスプレー、さらには患部を蛍光体で光らせて治療するバイオ医療の分野で利用が見込める」と有望な市場性を強調する。
*徳島大学地域共同研究センター/ナイトライド・セミコンダクター
|
|
07/April/03
|
講義・科目
|
<精密素材工学専攻 講義名:工業物理化学特論
(Specific lecture on engineering physical
chemistry)>
担 当 : 鈴木 栄二 教授
講義内容 :
地球温暖化問題解決の手段として期待される燃料電池、光触媒、水素エネルギー生産と利用、バイオエネルギー利用等の研究開発分野では、自由エネルギー、エンタルピー、エントロピーの関係(ΔG=ΔH−TΔS)を正しくかつ実用的に把握すること、すなわちまず熱力学から考察することにより問題の本質を見極めることができる。次のステップでは動力学の観点から考察する、すなわち触媒、酵素の役割を考察することにより的確な開発を行える。本講では自由エネルギー変化を負に移行させる手段について、熱化学反応、光触媒反応、生化学反応、電気化学反応等の各ケースを事例として具体的に解説する。工業化学の吸熱反応(ΔHが負)ではTすなわち反応温度を高くすることによりΔGを負にするケースが多い。光触媒化学では光により励起された高ポテンシャルの電子と正孔の消費という大きな自由エネルギー減少と目的の反応をカップリングしてΔGを負にする。生物は反応温度を室温付近に保ったままΔGが正の反応を進めるために巧妙な手段を用いている。例えば1)分子構造又は分子と溶媒の相互作用を工夫し、正の大きなΔSを作る、2)膜を境に大きな濃度差を作り濃度に起因する大きな負のΔGを巧妙に利用する、3)酵素反応座上で大きな負のΔGの反応を目的の反応(ΔGが正の)とカップリングする、等である。本講では前半は熱化学、光化学、電気化学等の熱力学的を概論し、後半は生物の用いる巧妙な熱力学的方法を詳論し、受講者の化学・物理化学現象考察の一助としたい。
*信州大学 大学院工学系研究科
|
|
04/April/03
|
講義・科目
|
<伝熱工学 (沸騰、光触媒)>
光触媒反応による沸騰熱伝達の向上 :
伝熱体に光触媒反応物質TiO2を蒸着することにより濡れ性を向上させ、沸騰熱伝達率がどの程度影響を受けるかを評価する。
*東京大学大学院工学系研究科附属原子力工学 班目・岡本研究室
|
|
17/Mar/03
|
光触媒分析評価
|
<光触媒、触媒、界面光機能材料の総合評価>
大阪府立大学 担当研究室 安保研究室 担当者
:山下 弘巳(物質系応用化学分野)
分析メニューの概要:光触媒、触媒、界面光機能材料(親水性ー疎水生材料)の総合評価
・
触媒の局所構造の変化に伴う光触媒活性と選択製のメカニズムを解明し、高効率な光触媒の設計情報を提供する。
・
可視光で作用する機能の可能性について情報を提供する。
・
シリカ表面やゼオライト細孔内への固定化と触媒形状の制御
・
光触媒の2−プロパノールの液相酸化分解反応による参照触媒との性能比較
*大阪府立大学/株式会社ワイ・エム・ピー・インターナショナル
|
|
10/Mar/03
|
分解副産物
発生メカニズム
|
<揮発性有機塩素化合物の光触媒分解機構を解明・塩素ラジカル関与し有害物質副産物発生>
山口大学理学部の山崎鈴子助教授らの研究グループは、酸化チタン(TiO2)光触媒によって揮発性有機塩素化合物(VCOC)の分解過程で、塩素ラジカルが関与して別の有害物質が発生する機構を明らかにした。塩素ラジカルの反応を封じ込める触媒で、ホスゲンなどの有毒な副産物の発生を抑制することを実証した。これまで副産物の発生機構は未解明だった。すでに一部は土壌汚染浄化に使われているが、山崎助教授は発生機構を明らかにしたことで、ほかの有機塩素化合物の分解や汚染の浄化にも役立てられると期待している。VCOCは、トリクロロエチレン(TCE)やテトラクロロエチレンなどで、電子部品や金属機械部品の洗浄などに使われて工場周辺の土壌や地下水を汚染することがあり、浄化が問題になっている。土壌から有機物を揮発させ、光触媒で浄化する方法が注目されているが、反応条件によっては、微量のホスゲンやクロロホルム、四塩化炭素などの有害な副生成物が生じる問題があった。研究グループは、VCOC分解では触媒作用によって、VCOCから分離した塩素ラジカルが作用し、こうした有害副生成物ができるとの仮定に基づき、副生成物を抑制する実験を行った。塩素ラジカルは、電子を余計にもつ塩素原子。塩素ラジカルと反応しやすい、金属や無機化合物を添加した新しいTiO2触媒を設計した。金属では銅、無機化合物では水酸化カルシウムが塩素ラジカルを最も捕らえることを突き止めた。TiO2に、重量で50%の銅を添加した光触媒によるTCE分解では、添加しない場合に比べ、ホスゲンやクロロホルムの発生量を半分に抑制でき、また水酸化カルシウムは、銅と同じ効果がみられ、とくにホスゲンは10分の1以下に発生量を抑えた。この研究は文科省科研費特定領域研究「光機能界面の学理と技術」の一環。今後は、ほかの有機塩素化合物の無害化機構を解明し、新規の光触媒開発を目指す。
*山口大学/日本工業新聞
|
|
24/Feb/03
|
らせん状TiO2
|
<ヘリカル状の酸化チタン材料開発・平面よりも単位質量当り受光面積が多く高い光触媒性能>
岐阜大学工学部の元島栖二教授らの研究グループは、独自開発したヘリカル(らせん)状の炭素材料、カーボンマイクロコイル(CMC)を型にして、その表面に酸化チタンをコーティングした微小なヘリカル状のコイル製作に初めて成功した。CMC自体、マイクロ波の吸収能力があるうえに、半導体の性質をもつTiO2セラミックスと複合した微小なコイル材料ができ、新規の光触媒材料や電磁波吸収体、エネルギー変換素子などが期待できる。開発したTiO2マイクロコイルは、コイル状のCMC表面に、CVD法を用いてTiO2膜をコーティングし、その後、加熱して芯のカーボンコイルを酸化除去すると簡単にできる。TiO2膜の厚さは、CVDの反応温度や時間を変化させて厳密に制御でき、カーボンの芯も、酸化する時間や温度を調節して、ある程度残すことも、完全な除去もできる。TiO2マイクロコイルの直径は1〜5マイクロメートルで、長さは最大で6ミリ程度。コイルの物性は今後詳細に調べ、用途開発を進めるが、元島教授によると、セラミックスをマイクロメートルレベルでヘリカル状に加工できた例はなく、チタンに限らず、金属や金属の炭化物、窒化物、酸化物などのコーティング、コイル化が可能となり、新材料として活用の可能性が広がるという。具体的には、CMCは、微細化する電子部品などのノイズとして問題視されるマイクロ波(電子レンジなどに使われる高周波)を吸収し電流に変えられる。セラミックスコーティングにより耐熱性や耐酸化性をもつ高性能な電磁波吸収材料の可能性がある。またマイクロ波エネルギーを直接電流にかえて取り出す素子や、半導体の性質をもつセラミックス膜の厚さを調節し電気抵抗を変化させ微小な発熱体などにも利用できそうだ。さらにコイル表面に露出したTiO2は、平面よりも単位質量あたりの受光面積が多く、高い光触媒性能も期待できる。
*岐阜大学/日本工業新聞
|
|
24/Feb/03
|
研究テーマ
|
<YAGレーザーを使ったmetallocarbohedrene(Met-Car)の合成とフェムト秒レーザーを用いた物性評価>
Met-Carは金属元素と炭素からなる十二面体のカゴ状の分子クラスターでM8C12(Mはチタンやジルコニウムなどの金属)の組成を持つ。この物質は同教授のグループが約10年前に発見した典型的なナノ材料である。現時点では電子顕微鏡や質量分析装置で存在が確認できる程度の量であり、電気的特性をはじめとする様々な物性測定が可能な量を作るには至っていない。しかしある程度の量の生産に成功すれば、電子材料、光触媒としての応用研究が一気に進展すると予想され、生産技術を早期に確立することが期待されている。また金属の種類などを変化させることにより多くのバリエーションが存在しうるため、発現する物性もそれに応じて多種多様であると思われ、量産に成功した場合のインパクトは非常に大きい。このため同教授の研究室では量を増やす努力が精力的に行われていた。この他にも酸化バナジウム、酸化ニオブ、酸化タンタルなどのクラスターと金属表面や有機物質との反応についても精力的に研究が進められており、比表面積の大きな触媒への応用を目指している。NSF(National
ScienceFoundation)、 ONR(Office of Naval
Research)が主な研究費のソースで、DARPA(Defense
Advanced Research Projects
Agency)からの研究費も入っている。
*ペンシルバニア州立大学Welford
Castleman教授研究室/Japan Nanonet Bulletin
|
|
27/Jan/03
|
浄水滅菌技術
|
<光触媒でビル用冷房装置のクーリングタワーに発生するレジオネラ菌を完全殺菌>
宮崎大学工学部の保田昌秀教授、白上努助教授、ビルメンテナンス会社の第一ビル管理(宮崎市)らの研究グループは、金属を含む特殊な有機化合物を使った光触媒で、ビル用冷房装置のクーリングタワーに発生するレジオネラ菌を完全殺菌することに成功した。クリーングタワー内のタンクなど暗所で使えるよう蛍光灯と光触媒を組み合わせた装置で除去した。今後、レジオネラ菌の安全規制が強化されるとみて、循環式の噴水などで使う太陽光と蛍光灯の併用システムも開発。実際に殺菌能力の試験する考え。白上助教授らが開発した光触媒浄化装置は、金属ポルフィリンという有機化合物を使う光触媒。ポルフィリンは血中で酸素を運ぶヘモグロビンや植物のクロロフィルと似た構造の人工の有機化合物。金属にはアンチモンを使い、ポルフィリンをシリカゲルに吸着させた。直径21センチ、高さ49センチの円筒形の容器に12リットルの光触媒を入れ、上部に蛍光灯をセットした。実験ではこの装置をクーリングタワーの外部に取り付け、簡易ポンプで内部の水を取り出して浄化した。病院の屋上に設置してあるクーリングタワーで試験を行い、効果を測定したところ、浄化殺菌装置を作動させる直前までは、水100ミリリットルあたり20〜140株の菌体があったのに対し、蛍光灯をつけて光触媒を活動させた1日目には24株、2日目に9株、3日目には0と急激に菌が減少し殺菌できた。装置停止後2日目には9株、3日目に4株と菌が復活した。保田教授らはクーリングタワーでの効果を実証できたことから、その10倍以上のレジオネラ菌がいる、公共の噴水などの浄化に取り組む。重りと浮きをつけたはすの葉型の容器の葉の部分に光触媒を詰めた装置を製作し、光触媒が水に浸る状態で池に浮かせ水を浄化する実験を行う。レジオネラ菌は、よどんだ水で繁殖し、菌を含んだしぶきを吸い込むと肺炎などを起こし体力の弱った人や高齢者は死亡することもある。
*宮崎大学/日本工業新聞
|
|
20/Jan/03
|
開発成果
|
<自治医科大と東大で曇らない腹腔鏡を開発、手術の中断も不要に>
@自治医科大の大平医師と東大先端科学技術研究センター橋本和仁教授が腹部手術時の腹腔鏡に手術中の水滴や血液中の脂肪分などが付着しない技術を開発
A開口部のガラス板に光触媒の透明な皮膜を作ることで解決、大腸がんの手術実験では2-4時間曇らなかった。
*自治医科大、東大/月刊
ニュービジネスウォッチャー
|
|
20/Jan/03
|
研究テーマ
|
<光触媒の開発および利用・有機塩素化物から塩素原子を塩素イオン除去に優れた触媒>
当研究グループでは東洋検査センター鰍ィよび富士シリシア化学鰍ィよび宮崎県工業技術センターとの共同研究として「可視光で働く光触媒の研究」を行っています。触媒としては当研究グループで独自に開発した「シリカゲルにアンチモンポルフィリン錯体を担持させた触媒」を用いています。この触媒は有機塩素化物から塩素原子を塩素イオンとして取り除く能力に優れています。「シリカゲルにアンチモンポルフィリン錯体を担持させた触媒」を詰めた反応装置に蛍光灯で照射しますと、そこへ流れてきたモデル基質の4-クロロフェノールを分解することが出来ます。実用的には排水中に有機塩素化物は低濃度で存在するので、処理が難しいとされています。この触媒の特徴はシリカゲル担体を使っていることで、低濃度の有害成分を濃縮する事が出来る特徴を持っています。
*宮崎大学 工学部 物質環境化学科 機能物質化学講座 保田・白上研究グループ
|
|
13/Jan/03
|
研究テーマ
|
<アルミナ担持バナジウム酸化物光触媒液相における炭化水素の部分酸化反応>
現在,光触媒(TiO2)は気相及び液相中での環境汚染物質の除去という観点から非常に注目を浴びています.シックハウス症候群の原因物質とされているホルムアルデヒドや水中に溶解している内分泌かく乱物質(環境ホルモン)や発ガン性物質をTiO2の存在下で紫外線照射を行うとCO2にまで完全酸化されるという現象が確認されています.一方,この光触媒の酸化作用を有機合成反応に応用するため炭化水素の部分酸化に関する研究が1970年代から続けられています.しかし,TiO2は非常に強い酸化力を持つため,完全酸化反応が優先して進行するという欠点がありました.我々は担持金属酸化物系光触媒に着目し,シリカ担持バナジウム酸化物系触媒を用いると緩やかな酸化反応が進行し,アルケンやアルカンを光部分酸化できることを報告しました.これらの反応は気相中での反応でありますが,現在においては担体をアルミナに変えることで液相での部分酸化反応にも応用できることを見出しました.我々はアルミナ担持バナジウム酸化物を光触媒として用いると常温常圧と温和な条件下でベンゼンからフェノール,シクロヘキサンからシクロヘキサノンが生成することをすでに報告しています.現在,フェノールはクメン法にて三段階で生成されているため,副生成物が発生することが大きな問題点となっております.また,シクロヘキサノンはナイロンの原料であるε-カプロラクタムやアジピン酸を製造するにあたっての原料であり,非常に重要な工業基礎物質です.この反応は(1)多段階反応を一段階において付加価値の高いものに変換するということができる(2)エネルギーとして太陽光を使用することができる可能性がある(3)反応生成物のほかに副生成物が水のみである(4)無溶媒にて反応が進行する(5)触媒と生成物の分離が容易であるという点において環境に配慮した未来型の有機合成反応と言えます.
*京都大学大学院工学研究科分子工学専攻 分子触媒工学講座 船引研究室 寺村
謙太郎
|
|
06/Jan/03
|
研究テーマ
|
<タンタル系複合酸化物による高効率な水の完全光分解反応>
今まで報告されている水の水素と酸素への完全分解用の光触媒は,チタン系酸化物が殆どである。本研究は高効率な水の分解用の新たな光触媒化合物群として,タンタルを構成元素とした光触媒材料を開発する事を目的とした。触媒の調製は固相法で行った。石英製内部照射型反応管を使用し,光触媒反応は閉鎖循環系で行った。触媒1gを反応溶液に懸濁させ,400W高圧水銀灯を用いて光照射した。生成した水素と酸素の定量にはガスクロを用いた。タンタル酸アルカリ・アルカリ土類の純水の完全光分解反応に対する光触媒活性を調べた結果,NaTaO3,Sr2Ta2O7,SrTa2O6,BaTa2O6が高い活性を示す事を初めて見出した。これらタンタル系光触媒では,助触媒を坦持しなくとも活性があること,及びNiOを助触媒にすることにより活性が飛躍的に増加する事に特徴がある。この中で,LaをドープしたNi0/NaTaO3がもっとも高い活性を示した。
*東京理科大学理学部 工藤 昭彦 加藤 英樹/研究報告紹介DB
|