木材の「ひび割れ」と「背割り」
ヒノキやスギなど、日本で一般的につかわれている木材は、丸太や柱の芯持ち材をそのまま
乾燥させると「ひび割れ」が生じる。
丸太や柱は表面から乾き始めるので、乾いた表層だけ縮もうとする。しかし内側(芯に近い部分)
にはまだ水分が残っているから、表層の縮みをジャマする。そこで表面が引っ張り合い、
割れ目が入る。これがひび割れの原因となる。
このひび割れを防ぐため、乾燥する前の丸太や柱にあらかじめ鋸目(のこめ=鋸を引いてできる切れ目)
をいれ乾燥させるのが「背割り」という技法。こうすると、乾燥による縮みは鋸目のところに集中して、
ほかの部分のひび割れがおきない。
この背割り材は従来、背割りが開ききるまで乾燥に時間をかけ、万が一上棟後に湿度変化で
開きがでた場合は胴縁で調整、仕上げ壁のひび割れや凹凸を防ぐ対策が取られてきた。
ところが、乾式工法の普及や法規制による在来工法の変化で新たな悩みを抱えるようになった。
その悩みは、
@胴縁を省くことによる仕上げ壁のひび割れや凹凸の影響。
A金物を多用することにより、背割りと金物のボルトやビスがぶつかり固定(強度)不足になる。
と、大きく2つに集約できる。
この悩みを解決するため4面背割りの新たな工法(ノンツイスト工法=特許申請中)を開発したのが
愛知県名古屋市の地域工務店・(株)欧倫ホーム「尾崎眞平社長」と岩崎木材(株)「岩崎武憲社長」。
いま、大工・工務店を間に広がり始めている。

 4面背割り直張り           
現代の(乾式)直張りによる悩みを
解決するため、愛知県名古屋市の
(株)欧倫ホームと岩崎木材(株)が
開発したのが4面背割りの
「ノンツイスト」工法。
木材の4面タテ方向に12〜15oの浅い
切溝(背割り)を入れ、
人工乾燥する。含水率は8〜10%。
乾燥時には4ケ所の切溝から木材の熱が
逃げるので「従来の半分の時間で中心部、
表層部とも均一に含水率が下がる」
(岩崎木材)という。
これにより、乾燥過程でおきる引っ張り力を
防ぐことができ、
「ひび割れ」現象をおさえる。
このため、柱に直接、下地材を
張っても仕上げ壁に影響が及ばない。
真壁の場合は「4面全部
ではなく、裏側の3面を背割りにしても
効果がある」という。

背割りと金物の取り合い

〜固定不足の心配をなくす〜
ホールダウン金物や山形プレートなど
金物と背割りがぶつかっても、切溝が
浅いのでボルトやビスが十分留まる。
また、「背割りの位置や金物の緊結
位置に悩むことが解消され、手間が
かからない」
と欧倫ホーム。


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