中津川市・恵那市
不動産情報アラカルト5
*みなし譲渡について
数年前、個人が会社に資産を贈与・遺贈をすると
税金がたくさんかかるというような話を聞いたようなことがあります。
これは、どのようなことなのでしょうか。
私の考えるところ、その話はきっとみなし譲渡の話だと思います。
では、みなし譲渡について説明します。
みなし譲渡とは、譲渡とみなして所得税ががかかる譲渡をいいます。
ます゛、譲渡には、売買・交換・競売・公売・収用・換地処分・代物弁済・物納・現物出資・負担付贈与・贈与・
財産分与・その他の態様があります。
これらの中で資産の移動によって所有者に収入がなくても時価相当額の収入があったものとすることを、
みなし譲渡(みなし時価収入)という。従って、譲渡所得税が課税されます。
1.法人に対する贈与や遺贈
2.限定承認にかかる相続や包括遺贈
3.法人に対する低額譲渡
以上3種類の「みなし譲渡」があります。(所得税法59条)
◇法人に対する贈与や遺贈
よくある例が、会社の設立者が、自分一代で基づきあげた会社に、いままで会社に賃貸していた会社の縁の下の
土地を贈与・遺贈する場合など。
これは、贈与した個人に対して時価で譲渡したものとみなされ、譲渡所得税がかかるというものです。
さらに、それだけではおさまりません。
法人に対しては相続税・贈与税はかかりませんが、受贈益として法人の収入となり法人税が課税されます。
つまり、時価相当額の収益があったとみなされます。
みなすのは、決して貴方ではありません。税務署が勝手にしてくれるのですから有り難いことです。
とんでもなく税収に協力してくれて感謝されるでしょう。
では、遺贈だったらいいんじゃないか自分はその時死亡しているのだからというと、そうでもありません。
その譲渡所得税は、債務となりますから、結局相続財産の中から相続人が支払うことになります。
要するに、会社の社長など(その他会社と無関係の個人を含む)が、自分の経営する会社に土地など資産を贈与・
遺贈をすると法人税と所得税ダブルで税金を取られることになると言うことです。くれぐれも要注意。
◇法人に対する低額譲渡
では、法人に低額譲渡するとどうなるかと言いますと、例えば、時価6000万円の土地を2分の1未満
2800万円で個人が法人に土地を売却しても時価6000万円で売却したものとみなされ、6000万円に対して
譲渡所得税が課税されることになります。法人は、その土地を2800万円で購入しても差額の3200万円が
収益となり法人税がかかることになります。先ほどと同じくダブルパンチ。会社に全く関係ない個人でも同じこと。
個人が個人に土地を贈与や低額譲渡したらどうなるかと言いますと、
それは、贈与の場合は土地の贈与を受けた人は土地を財産評価基本通達で評価する。
つまり、路線価の場合、路線価表・倍率地域の場合、倍率表にて土地の評価をします。
現在はだいたい時価の80%位の評価のようです。それで、評価して贈与税を支払うこととなります。
低額譲渡だと、6000万円の土地を2800万円で売却した場合、個人の売主は、先ほどのように、
みなし譲渡とはなりません。個人に対するみなし譲渡の適用はないということです。
あくまでも、2800万円で売却したことになり、2800万円に対する譲渡所得税が課税されます。
ただし、購入者は6000万円の土地を2800万円で購入したのですから、
一応差額分の3200万円が贈与税の対象となる可能性があります。
個人が法人に2分の1以上で土地を売却すると、みなし譲渡の適用はありません。
所得税法59条、所得税施行令169条
ただし、法人が同族の会社だったりするとやっかいになるみたいです。(所得税法157条)
この話は、これまた難しいのでそのうち機会があれば説明します。
買主はいつでも安く買いたいのが当然の心理だと思います。
では、土地を時価より安く購入するといつでも贈与税の対象となるかといいますと、
いろいろな書籍等見てみたところ著しく低い対価で資産の譲渡を受けた場合とあるだけで、
所得税法ように明確な条文の規定はありません。
尚、贈与税は相続税法が適用されます。相続税法7条。
でも2分の1未満は避けたい。根拠なし。私の感です。
実際の売買の場合、売り急ぎ等の事情があればどうしても土地は安く売らなければなりません。
時価2000万円の土地を1800万円や1600万円に売却することだってあるはずです。
まして、今は景気が悪いのだから、土地の価格は下がっていますし、商工ローンなんかで
借金してたりしたら大変だと思います。
そんなときに時価2000万円だから1800万円でなければいやだと言ってられません。
買ってくれる人がいれば、良いぐらいです。
なぜなら、自由取引での売買の場合、売主は特定の個人に利益を得させようとしているのではないから。
その場合、時価との差額分が贈与に当たるかと言いますとNoと考えるのが普通でしょう。
2分の1未満の価格でも同じことじゃないかと考えます。実際2分の1未満の価格では買えません。
時価より安く土地等を購入した場合、その時々の譲渡の状態によって個々に考えるのがよいと思われます。
◇限定承認にかかる相続や包括遺贈
限定承認により相続は、遺産とともに債務も承継しますが、
債務の支払いの責任は相続によって取得した財産の限度にとどめ、自己本来の所有する財産をもって
債務の支払いの責めを果たすようなことはありません。
(責任なき債務)
所得税法59条は限定承認にかかる相続があった場合に、被相続人が有していた資産
(マイホームである土地と家屋)が移転することをとらえ、
被相続人にその相続が開始したときのその資産の時価によりみなし譲渡所得課税を、行うことを規定しています。
従って、この譲渡所得に係る所得税を被相続人の債務として、
相続人が限定承認によって得た財産を限度に弁済することになります。
なお、限定承認により取得した財産は、その限定承認に係る相続が開始したときにおいて
その時の時価により取得したこととなります。
うむ、実に難解です。何回読んでも難解だ。私自身よくわかりません。
でも、限定承認による相続はたぶん債務のほうが現実にはおおく、
残余財産は多分ないだろうことを期待して終わりにします。
従って今回はパス。勉強しときます。
**税法の条文につきましては、時々変更がありますのでご了承下さい。**
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