中津川市・恵那市 不動産情報アラカルト9

*資力喪失の場合の資産譲渡所得

〔質 問〕
実弟が労災で頭部に損傷を受け、意識が戻らなくなりました。

弟には、1千万円近くの代位弁済をしており、且つ前妻との間の慰謝料月15万円、
推定1千800万円が未払いとなってます。

相続で弟名義の不動産があり、1千600万円で売却を予定していますが、
現在、住所は別にあり、長期保有となっております。

弟の奥さん(後妻)を後見人として、借金などを経費としてみていただければ、
譲渡所得税は、払わなくていいように思うのですが、
そんないい手はないでしょうか?
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

原則としては、借金を返済しても経費としては認めてくれません。
土地を購入するためにした借入金も売却経費とはなりません。
税金は税金で利益があれば別途支払わなければなりません。


それを認めてもらえるならば、土地売買において税金を支払う人は
いなくなるかも知れません。事前に借金を作っておけばよいことですから。

でも、例外的に………
あなたのご質問ですと
あなたの弟様は、病床にて意識がない状態である。
以前からの借金がある。
相続財産を売却しても債務超過することが窺える。
以上のような状態ですと

絶対とは言えませんが、

所得税法9条十
資力を喪失して債務を弁済することが著しく困難である場合における
国税通則法第二条第十号に規定する
強制換価手続きによる資産の譲渡による所得
その他これに類するものとして政令で定める所得には
所得税を課さないと記されています。

所得税法基本通達9−12の2には
資力を喪失して債務を弁済することが著しく困難な場合とは、
債務者の債務超過の状態が著しく、その人の信用や才能などを活用しても、
現にその債務の全部を弁済するための資金を調達することができず、
かつ、近い将来において調達することができないと
認められる場合をいいます。
この場合、債務者がこれに該当するかどうかは、
資産を譲渡したときの状況により判定することとされています。
              (所得税法基本通達9−12の2)

所得税法基本通達9−12の4には
その譲渡に係る対価が、当該債務の弁済に充てられたかどうかは、
その譲渡の対価
(譲渡費用がある場合には、譲渡費用に相当する金額を控除した金額)
の全部がその譲渡の時点で有していた債務の弁済に
充てられたかどうかによって判定します。
              (所得税法基本通達9−12の4)
従って、譲渡経費を除いて
すべての売却代金が借金返済に充てられなければならないのです。


以上の条文、通達等を参考にしますと、あなたの弟様の場合に限りましては、
不動産を売却しても譲渡所得が非課税となる可能性があります。

なぜなら、弟様は、頭部に損傷を負い意識のない状態ですので
その人の信用や才能などを活用しても、
現にその債務の全部を弁済するための資金を調達することができず、
かつ、近い将来において調達することができないことが充分認められるからです。


もっと、突き詰めた言い方を致しますと、
不動産を売却して代金を借金にすべて充当した場合には、
税金を支払いたくとも支払える金銭がないので
仕方ないという状態のみが残るということなのです。
要は、ないものは取れないということなのです。
借金取りでも、税務署でも同じことなのでしょうね。
また、別に資産があったりしますと、税務署でも差し押さえしたりしてきます。
これもまた同じこと。

従って、非課税とするということなのでしょう。
むしろ、非課税とするのではなく、税金が取れないので、
結果的に、非課税となるというのが表現として正しいのかもしれません。

但し、ここにひとつ疑問点が残ります。
労災で意識が戻らなくなったとのこと、
ひよっとして、労災認定をうけて
損害補償等を受領されているのではないでしょうか。
その損害補償が非課税所得になるのかどうかということは別問題として、
非課税所得も所得ですから、(非課税というだけ)
損害補償を受けながら、資力喪失の状態と言えるかどうかが
疑問の残るところではないでしょうか。


でも、実際問題として、
意識なく寝たきりの状態であることも推測できますので、
当然、病院費用もかかるでしょうし、
医療保険で賄われない多額の実費も必要のことと存じます。

全くの個人的な意見ですけれど、
最終的には、損害補償等を受けていても金銭が残らなければ税金は、
払いたくとも払えないと言うことにどうしても帰結してしまいます。

損害補償が非課税所得になるかどうかは、個別的な規定があるようですので、
不動産売買の話は別として、税務署で確認するとよろしいでしょう。
出向くのが嫌でしたら、電話でもいいですから確認してください。

資力喪失で不動産を売却した場合云々は、ちょっと聞けませんが、
これだったら聞けるでしょう。

あと、弟様の奥さんを後見人にする話ですが
家庭裁判所に申し立てをし審判をうけねばなりません。
裁判所の審判によって弟様の妻である奥さんが後見人になれるのです。
後見人になった後、弟様の代理として後見人の奥さんが、
不動産を売却することになります。
不動産売買の所有権移転登記時、後見人の印鑑証明書も必要となります。

まずは、家庭裁判所に後見人選任の申し立てをすることから始めて下さい。
司法書士が手続きをとってくれます。但し、費用は必要です。

現在、あなたの弟様の債務は、あなた様からの代位弁済された額
1000万円と前妻の慰謝料約1800万円、
合計2800万円が債務の総額と推測されます。
しかし、1800万円の内、
全額が現在の確定債務になっているかどうかも重要と考えます。
月々15万円支払うことになっているようですが、
1800万円全額に支払時期が到来しているかどうかということです。
全額に支払時期が到来している、又は支払い遅滞、遅延しているならば
それらの金額は確定債務となりますし、
まだ一部の金額にに対しては、支払時期が到来していないなら、
その金額に対して確定債務とは言えません。
従って、債務超過の状態であるかどうかの判定には、
現在の確定債務がいくらであるかどうかということが重要と考えます。

その上で、債務超過の状態になるかどうかということです。
但し、時間の経過によっていずれ債務超過の状態に陥ることは、
ご質問の内容から推測できるのですが。

私は、不動産を売却して、すべての金銭を確定債務に充当しても、
まだ確定債務が確実に残ることを債務超過というのだと考えております。

話は変わりますが、
その不動産が居住用の不動産であったなら、
一定条件をクリアすることによって
3000万円控除の適用を受けることができますことを申し述べておきます。

私からアドバイスできることはこれくらいのことです。
参考になりましたでしょうか。

  中津川市・恵那市の不動産ならお任せ下さい。

                                      〒508−0041
                                     岐阜県中津川市本町2丁目6番12号
                                    中津川市恵那市不動産情報
                                           平和興産株式会社
                                         TEL0573−66−2727
                                         FAX0573−65−6568

BACK中津川市・恵那市の不動産情報