中津川市・恵那市酒井行政書士事務所のよっコラム16

*行政書士の独り言

★住民票等交付−特定事務受任者

平成20年5月1日より、改正戸籍法が施行されたばかりでなく
同日に住民基本台帳法の一部が改正され施行されました。
同年5月1日より、行政書士を含む8士業者は、第三者からの請求ということで
請求事由を詳細に書かねばならなくなりました。

以前は、行政書士等の有資格者は、職務上必要として住民票等を交付請求した場合、
請求事由を明らかにせずとも住民票の写し等を取得することが可能でしたが、
この制度を悪用した少数の資格者がいたため、
今回、住民基本台帳法が一部改正され行政書士等有資格者による職務上請求というものは、
廃止されるに至り、第三者からの申出(今までは請求)の一形態と捉えられるようになりました。
つまり、行政書士を初めとして弁護士・司法書士・土地家屋調査士・税理士・社会保険労務士・
弁理士・海事代理士の8士業者は、今回の改正により「特定事務受任者」といわれることとなり、
受任している事件又は事務の依頼者が、下記(ア)1〜3に掲げる者に該当し、
それを理由として住民票の写しが必要である旨の申出があり
それが相当と認められるときは住民票の写しの交付を受けることができるのです。

(ア)
1.自己の権利を行使し、又は自己の義務履行のために住民票の記載事項を確認する必要がある者

2.国又は地方公共団体の機関に提出する必要がある者

3.1.2に掲げる者のほか、住民票の記載事項を利用する正当な理由がある者

また、行政書士はこの申出をするに当たって、次の点を明らかにしなければなりません。(第十二条の三)

(イ)
1  申出者の氏名及び住所
  (申出者が法人の場合にあっては、その名称、代表者又は管理人の氏名及び主たる事務所の所在地)

2  現に申出の任に当たっている者が、申出者の代理人であるときは、
  当該申出の任に当たっている者の氏名及び住所

3  当該申出の対象とする者の氏名及び住所

4  住民票の写し等の利用の目的

5  特定事務受任者の受任している事件又は事務についての資格及び業務の種類
   並びに依頼者の氏名又は名称
  (当該受任している事件又は事務についての業務が裁判手続又は裁判外手続における民事上
   若しくは行政上の紛争処理の手続についての代理業務その他の政令で定める業務であるときは、
   当該事件又は事務についての資格及び業務の種類)

以上5点が要求されております。

但し、(イ)5については、弁護士・司法書士・土地家屋調査士・税理士・社会保険労務士・弁理士で
住民基本台帳施行令第15条の2各号に定める事務に該当する場合には
当該事件または事務についての資格及び業務の種類を明らかにすれば、
申出で依頼者の氏名・名称を明らかにすることを要しません。
この部分に関しての取り扱いは、改正戸籍法と同様です。
行政書士と海事代理士だけが取り残された感じです。

また、申出者が交付を受けることができない場合には、改正戸籍法の扱いと異なり、
改正戸籍法のような決定書(交付しない決定理由書)のようなものはない?ように思われます。
但し、各自治体にてそのようなものができているかもしれませんので各自ご確認下さい。

行政書士等有資格者(特定事務受任者)は第三者からの一形態となっているように、
その中には一般的な第三者も含められております。
つまり、本人等以外の者が住民票等求める場合を申出としているのです。
その申出には、特定事務受任者と一般の第三者が併存し、
同様の条件をクリアせねば住民票は交付されないことになっております。

これは私見ですが、職務上請求用紙を利用することによって
一般の第三者の申出より発行のハードルが低いのではないかと感じております。
また、行政書士等が住民票等の交付申出をする場合に、
職務上請求用紙を利用することによって個別の委任状は必要とされていないようです。
これに関しては、改正戸籍法と同様な取り扱いになっております。
但し、ネット上一部の地方自治体にて特定事務受任者用(戸籍請求用)委任状を作成しているところも見受けられます。

以上のことから、行政書士は、個別の委任状(住民票等交付)の必要性はないかもしれませんが、
業務依頼書や業務依頼の委任状・業務委託契約書などを依頼者から貰っておく必要はあると考えます。

そして、行政書士の業務として、本人からの住民票等の取得依頼や、第三者からの依頼について
どのような場合に職務上請求用紙を利用して良いのかということについては、
行政書士会の県単位会によって微妙に扱い方が異なっている様ですので、私にとってこれからの研究課題です。

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