中津川市・恵那市酒井行政書士事務所のよっコラム3

*競売物件における評価時後から売却時までのリスク

以下ことは、行政書士とか行政書士業務とは全く関係ありませんが、
私自身疑問に感じましたので掲載致します。

つい先日、競売物件が競落されました。
土地と建物、いわゆる土地付きの中古住宅です。
私自身、ちょっと前からネットで見てこの物件を知っておりました。
建築年数の経過にしては、割安のではないかと考えてました。
この物件について少し調査したところ、昨年12月の暮れ頃、小火があり消防車が来て消火活動をし、
2階部分の屋内が水をかぶったらしいのです。

これで、もはや物件明細書や評価書を見るために、最寄りの地方裁判所まで行く必要もなくなりました。
ネットで見られる画像を見る限り、よい物件と思ってましたのでガッカリです。
実は内心、当該物件を入札しようと考えていたのでした。

しかし、ここで疑問がわきます。この物件のついての評価額は、
小火を出して建物が水をかぶった後の評価なのか、それとも水をかぶる前の物件評価なのかということです。
一般的に競売開始決定後に評価書は作成されます。私の知る限り決定後1ヶ月以内です。
その後、実際に物件が競売に出されるのは半年くらい後になります。
つまり、評価書が作成され実際に競売になるまでに5ヶ月間の期間があるのです。
その5ヶ月間に事故が起きた場合、その事の説明義務はあるのか、
また誰に管理責任があるのかということです。
それとも、入札参加者が事前に調査すべきであるというのでしょうか。

当該中古住宅の場合、評価書に小火のことが記載されていたかどうかは、私は見ていません。
あくまでも個人的な推測ですが、
たぶん当該建物で小火が昨年暮れにあったという記載はないと考えます。
なぜなら、入札参加者の数によると考えるからです。
この物件への入札は、法人5社とネットにありました。
600万円位のものが900万円を越え売却されておりました。
建物が水をかぶったような建物は、普通 リフォームを余儀なくされます。
建物内部もすすけてるかもしれません。
水をかぶった壁面内部の断熱材もどうなってるかなんて考えますと、個人的にはちょっと手が出ません。

5社の法人が不動産業者で転売を考えているなら、それなの事を説明せねばなりません。
知らずに、若しくは事実を隠蔽して売却しては、後日契約解除されても仕方ありません。
新規に購入した人は、ご近所から購入建物で最近小火があったと知れてしまうのですから、
不動産業者は隠しても意味ないのです。但し、売却後どこかに行ってしまうとかすれば別です。

私でも、水をかぶったような建物を嫌うのですから、業者ならそれくらいの計算ができないはずありません。
ましてや、不動産業者から購入する一般のお客さんも敬遠するでしょう。
にもかかわらず、5社の入札。推測の域は出ませんが、小火の事実の記載はないような気がします。

では、評価された時から売却されるまでに不測の事態が生じた時、
どうなるのだろうかというのが私の疑問です。

裁判所が責任を負う。
いやいや所有権は、所有者にあるから所有者が責任を負う。
はたまた、競落した人がすべて責任を負うのだ。

いったいどうなるんでしょうか。
競売物件は、普通より価格が安いから、評価された時から売却されるまでに生じた不測の事態も
背負い込みなさいと言い切れるのだろうか。
但し、小火騒ぎがあったかどうか位、私でも調べられる程ですから、もし物件について調査しなかったなら
競落人が悪いとも考えられます。

また、裁判所の売却予定物件は、物件調査報告書のものです。
実際売りに出された小火の事実を含んだ建物とは、違います。
また、建物内部が焦げていたりすれば、隠れた瑕疵でもありません。見れば判りますから。
競売物件場合、普通の不動産業者の売却物件と異なり、入札参加者は建物内部を見ることもできませんし。

その点、不動産業者の物件は、見たいと希望すればいつでもみられますし、
気に入らなければ買わないだけで済みます。
裁判所から買った後で建物内部を見るのとは違うのです。

それに、裁判所だって無報酬で競売してるわけではありません。
当然のこととして売却金額の何%という手数料を取得するのです。
そりゃ当然でしょ。評価書だって不動産鑑定士が無償で作成してるわけじゃありませんからね。

見方をかえれば、日本国経営不動産仲介業と見えてしまいます。
だったら、それなりの責任もあるのではと・・・・。

そして、自分の土地建物を手放すハメになった所有者の責任はと申しますと、
競売までそこに居住してりゃそれなりの管理責任はあると思いますが、
残念ながら、その所有者にどうこう述べたところで、法律的には責任があるかもしれないですが
実際にはどうにもならないというのが現実だろうと考えます。

結局のところ、所有者に責任追及したところでどうにもならないので、
裁判所と競落人の両者で痛み分けってところでしょうか。

大岡政断じゃ、三方一両損ってのがありますが、
この場合、二方一両二分の損ってのが一番でしょうかね。

でも、実際問題として、このことが訴訟になったらどうなるのでしょうか。
個人的には、大変興味深いところです。

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