中津川市・恵那市酒井行政書士事務所のよっコラム8
*相続関係−婿養子の相続権
栗運豚夫妻には、長女 鞠亜、次女 叙出衣、参女 婆薔薇がおりました。
男の子がいないため、長女鞠亜に婿養子を貰うことになりました。
正確には、長女鞠亜の夫と栗運豚夫妻が養子縁組し、実子と養子が婚姻することです。
養子縁組すると法律的な関係は、鞠亜の夫は、鞠亜の両親と親子関係になるということです。
そして、鞠亜とは夫婦の関係でありながら、
かつ、自分たち3人姉妹とは兄弟姉妹の関係になるということです。
実に複雑怪奇な関係のように感じますが、世の中には結構このような婿養子の方がいるものです。
決して非難しているわけではありませんので、ご了承下さい。
そこに、麻衣蹴が婿養子として鞠亜の夫になり、栗運豚夫妻と養子縁組しました。
そして、月日は流れて8年目に栗運豚夫妻は、ほとんど同時期に他界しました。
さらに、
月日は流れて妻鞠亜と婚姻後20年目に麻衣蹴はあっけなく交通事故で死亡しました。
2人の間には、子供はありませんでした。また養子もおりませんでした。
そこで、夫麻衣蹴について相続が開始したのです。
相続人は、配偶者で且つ兄弟姉妹の長女鞠亜、次女叙出衣、参女婆薔薇の3人です。
そこで、第1例/ 相続関係−養子の相続権 /の権左衛門の相続の時の寅吉が
自分の相続分と合わせて熊吉の分も相続したように、
鞠亜も配偶者の相続分と兄弟姉妹としての相続分を合わせて相続できるかが問題です。
結論から申しますと、この場合、鞠亜は妻しての相続分しか認められません。
従って、次ぎのような相続分になります。
鞠亜−−−4分の3
叙出衣−−8分の1
婆薔薇−−8分の1
実子と養子とが婚姻している場合、
養子が死亡すると、実子は配偶者としての相続分を取得するにすぎない。
行政先例(昭23.8.9民事甲第2371号法務省民事局長回答、登記関係先例集(上)850ページ)
有力学説
論理的というよりも利益衡量を中心とすべきであり、
(中略)配偶者相続権は血族相続権とは別建てが本来の本来の姿である。
従って、二重の相続権の存立を否定するのが正しい方向だと思われる。
(相続法〔新版〕.法律学全集24 昭和58年4月10日 新版初版第11刷 有斐閣 104ページ)
(相続と相続税の実例相談より)
以上の理由によって鞠亜は配偶者としての相続分しか認められません。
但し、私としては、配偶者としての相続分と養子であっても兄弟姉妹としての相続分を合わせて
相続することができてもよいのではないかと考えます。
その点において『相続と相続税の実例相談』の著者の結論と同じになります。
私の場合、唯 Simple is Best
という考えからですけれど。
相続資格が重畳するならばそれはそれでよいと考えます。
または、相続資格の重畳性を一切認めないかどちらかにして欲しいものです。
認めないのであれば、養子という立場の相続権と孫という立場の代襲相続権の
二重の相続権の存立も認められないことになる筈です。
中途半端はやめて戴きたいものです。
やっぱり、Simple is Bestですね。
私の知る限り養子になるって結構たんへんな気苦労があるみたいです。
いつも、世間に向かってグチってばかり言ってられせんし。
養子縁組するなら、よっぽどの決心でないと勤まらないみたいです。
私は、とてもじゃないけれどダメです。
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